【セカイ】への扉 (ページ2)

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【不思議の国のアリス】ページ2

ス___.....リ....ス___ .....ァ...リス___ アリス___

｢ん.....｣

誰かが私を呼んでる。
一体誰？

｢アリス、起きて、もう夕方になるわよ。いい加減木から降りてらっしゃい｣

木.....？この私のお腹に乗っているのは....本？

｢あ.....｣

そうだわ。私はアリス。
アリスの【セカイ】を、選んだんだわ。

｢もう、アリス？一体どんな夢を見ていたの？｣

｢姉さん....そうね、とても不思議な夢だったわ｣

私は姉さんに案内人さんと出会ったこと、好きな物語に入れること、そんな夢のことを話した。

｢へぇ....いいわね。物語に入れるなんて幸せだわ｣

｢そうね、姉さんは本の虫だものね｣

｢あなたもよ、アリス｣

いや、姉さん以上ではない。
日曜日の午後は必ず庭に出て本を読むし
私も付き合ってるけど、今日みたいに木の上で本を読みながら寝てしまうことがよくあるわ。

｢私は本を読むより散歩の方が好きだわ。ちょっと歩いてくるわね｣

｢ええ、あまり遅くならないようにね。行ってらっしゃい、アリス｣

｢.....行ってきます。姉さん｣

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｢ふぅ....｣

｢やっぱり私には、本を読むより散歩の方があってるわ｣

おしとやかにはできないし、
本は好きだけど、姉さんみたいにどんどん読んでいくことはできない。
いや....姉のようにすることは誰だって無理かもしれない。

｢......あら？｣

草むらからなにか白くてふわふわしたものが....

.....どうせ姉はまた本を読んでいるだろう。
なら少しくらい遠くに行っても大丈夫。

あの白くてふわふわしたものは何かしら。
少し、追いかけてみましょう。