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「…ほら、また死のうとおもってんでしょ。」
「…ふ、…っふぇ…おい、かわ…さんッ!」
「よしよし。」
及川はAの頭をなでて、Aにとって優しく、そして心が溶けていくような安心感を与える。
「もう、もうあんな気持ち悪い思いしたくないっ
死にたいよぉ…」
及川は一つため息をついて、
「Aちゃん。ある人が言ったんだ。」
「…はい。」
「”私の為に、生きてよ”って」
及川はどこか懐かしそうに、そして愛おしそうに話す。
今にでも崩れて壊れそうな及川。
「それに、貴方の好きな牛乳パンも食べれなくなるんだよ。牛乳パンが死んじゃったら、貴方悲しむでしょ?大好きな人や物が無くなるって悲しいもんって」
「…、その人はどんな人なんですか?」
Aはその話に興味をもって、及川に聞く
及川がいつもより真剣に話すからAも
気になるのだろうか。
「俺が死のうと思った時、光をくれたんだ。」
「え?」
及川もそんなことがあったのかとAは吃驚する。だって、今までの性格からして、ポジティブでなんでも楽しんでそうなのに。
「それにさ、おかしいんだ。牛乳パンで例えるんだよ?ははっ!その時から好きだったのかも。」
「…っ!」
「もうすぐ、結婚するんだ。」
Aは胸にぽっかりと、穴が空いた気がした。なんで、なにこの感じ。今までで感じたこともない。でも、薄々気がついて気がする。
Aは及川徹に恋をしていたのだ。
でも、それはかなわない恋で、
「相手がいるのに……、私を助けに来たんですか…。」
「…え、」
「その人が可愛そうですよ。そろそろ未来に帰ったらどうですか。」
(やめて、どんどん口が開いて言いたくない言葉まで言ってしまう。そんなこと思ってない。分かってよ。)
「Aちゃんは昔、溜め込むタイプだったんだね。大違いだ。」
私は涙が1粒、2粒
数えきれないくらいにこぼれていった。
「貴方はなんでここに来たんですか…っ!!!!」
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おっふ - 及川さん小説史上ナンバーワン (2019年12月26日 21時) (レス) id: f0059e6ce4 (このIDを非表示/違反報告)
ほっぺ(プロフ) - MAGICさん» 読んでいただきありがとうございました!拙い文書で、あまり自信作ではないのですが、私のお話を好きと言ってくれて嬉しいです!MAGIC様、いつもコメントありがとうございます!返信遅くなりましたが、ここで言わせてもらいました!これからもほっぺとして頑張ります! (2019年4月9日 0時) (レス) id: e10612fce7 (このIDを非表示/違反報告)
ほっぺ(プロフ) - りんごジャムさん» 読んでいただきありがとうございました。まだまだ言葉足らずで、伝えたい事や及川さんのかっこよさを引き出すことは全然出来てないですが、良い評価を頂けて嬉しいです^^これからもほっぺとしてたくさん皆さんを楽しませて行きますのでよろしくお願いします! (2019年4月9日 0時) (レス) id: e10612fce7 (このIDを非表示/違反報告)
MAGIC(プロフ) - 涙ボロボロです。こういうの大好き、ファンタジー恋愛及川大好きです!応援してます! (2019年1月27日 19時) (レス) id: 7088d3da14 (このIDを非表示/違反報告)
りんごジャム - 泣けました。いい小説ですね (2018年6月10日 17時) (レス) id: fb6796f42e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ほっぺ | 作成日時:2018年4月7日 17時