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「当たり前やろ！俺はいいよ、男だからね。でもお前は女なわけやん。危機感持ったほうがええに決まっとるやろ！」
「なにそれ、」
もしかしてコネさん、……ただ心配してくれてただけ？
私が変にネガティブ思考だっただけか。
お酒って怖い、確かにちょっと酔ってるのかも。
「ごめんコネさん、私、」
「それに、飯がちゃうわ」
「……え？」
やっぱり私のネガティブのせいじゃないわ、普通に文句だこれ！
外出するのにちゃんと晩御飯作って冷蔵庫に入れてたの偉いじゃん。偉いはずじゃん！
なのに文句ときた。同棲なんてやってらんないよ！
「なんかちゃうわ、うん」
「もういい、コネさんと住むのやめる……」
「は！？急になに言うてんねんお前！」
「だってコネさんが酷すぎるから！」
同棲してみると、お互いの知らなかった悪いところも知ってしまうもので。
でもそれすらも受け入れていくつもりだったけど、あっさりと心は折れてしまった。無理！
「泣かんでもええやろ！」
「泣くよ！コネさんのせいじゃん！」
「あー、いやあれだよ？別に飯がまずい言うてるわけちゃうで！？」
ちゃうわ、とか言っておいてなんだ。
どうせ私にはコネさんの思い出のオムライスの味は再現できないよ！
「住み始めたばっかりのときは「これやな！」って言ってくれたのに……」
「いやせやねん、でも今日のはなんかちゃうかったわ」
「こだわりが強すぎる……」
「なんでやろな……」
二人して沈黙する。私はコネさんがわからないよ。
「今日はもう寝る、明日にしよ」
明日は休みだ。酔っていない状況で、ゆっくり話をすればいい。
今は冷静に話せそうにないし。
「せやな」
メイクを落としてシャワーを浴び、着替えてリビングに戻ると、テーブルでコネさんが寝落ちていた。
テーブルの上には夕飯を食べた食器がそのまま広げられている。
せめて流しまでは持って行ってよ、って何回言ってもきいてくれないじゃん。
「コネさん起きて、ベットまで歩いて」
こんなの、どっちが酔っ払いかわからない。肩をたたくと、コネさんは眠たそうに私を見た。
「お前今帰ったんか、遅いわ」
「いや寝ぼけすぎ、さっきもこの話したよ」
「お前、はよ帰って来んかい！お前もうあれや、仕事もええわ。家事が仕事や、雇ったるわ」
無茶苦茶言うじゃん。寝ぼけてるな、お水飲ませたらいいかな。
そう思いながら視線を彷徨わせていると、コネさんに手首を掴まれる。
「一人でお前の飯食うても意味ないやん！」
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