【wrwrd】君と同棲企画 (ページ26)

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Case10.Emと同棲。ページ26

「エーミール先生はどうして私と一緒に住んでくれてるの？」

夜の食事をしている時にふと思った疑問を聞いてしまう。何故、こんなに質問をするかと言うととある事がきっかけでエーミール先生である家で一緒に住むことになった。

自分の親は今は何処に居るかなんて知らないけどもエーミール先生は私に何不自由なく何も文句を言わないで一緒に暮らしてくれる。だけども先生にしてはいつも夜遅くに帰ってきては煙草や酒の匂いと言った、全く別の少しだけ鉄が錆びた匂いがする。

先生なのにそんな匂いがするのは不思議だなと思ってしまう。私が重荷になってしまって先生とは別の他の仕事なんかしてしまうほど困っているならここから出ていかないと思ってしまう。

「私はAさんと一緒に住みたいから住んでいるんですよ」
「そうですか...だけども...」

私は先生の顔を見て話そうとすると先生からとても怖いオーラを放ってはオーパルの瞳が深淵を覗いているようにどこか虚ろな瞳を持っていた。

そんな先生の瞳を私は見たことがなかった。何処と無く怖い顔もしていた。先生としてはきっと仮初の姿なのだろうか。それとも先生が本当の姿なのか分からなくなってしまった。

「何か言いたいことはありますか？」
「あっ、いえ。何もありません」

私は言いたいことなんて言えないのだろう。エーミール先生にもエーミール先生の考えがあるのだろう。私がとやかく言ってしまったら彼を怒らせてしまうのかもしれない。