【wrwrd】君と同棲企画 (ページ24)

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ソファーに横並びで座り携帯をいじっていると肩に感じる温もり。そちらに目線を向けると、端正な顔がそこにあった。
マツエクでもしてるんか？ってほどに長い睫毛に、きちんと閉じられた桜色の唇。
普段は化粧で大人びて見えるが、俺だけが見れる化粧を落としたあとの幼い顔。

「疲れてるんやな……」

携帯をテーブルの上に置き、ベッドに寝かせるために背中と膝裏に腕を通して横抱きにして寝室に向かう。
ベッドに寝かせて携帯を取りにリビングに向かおうとすると、不意に服の袖をクイッと引かれた。
もちろん引っ張ってるのは彼女である、Aなんやけど。
シャオロン…なんて名前を呼ばれてそんなことをされれば、まぁ可愛いと思うのは当然のことで。
その腕に引かれるように俺もベッドに身を埋め、Aを抱きしめて眠りについた。

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「…てや………起きてや……」

微睡む意識の中で何度も呼ばれる名前に意識を浮上させる。

『しゃ、おろ……？』

「A起きてや、もう5時半やで」

『ん…おはよぉ……』

まだ朦朧とする意識の中、起き上がって欠伸をしながら伸びをしていると、ご飯出来てるからはよ来ぃや～と告げて部屋から出ていく彼。
徐々に意識が覚醒するとふと、ひとつの疑問が浮かんだ。
…昨日ベッドで寝ただろうか？
いや、ソファーで話していたはずだから…多分彼が運んでくれたんだろう。
感謝しないと…と思いながら部屋から出て顔を洗ってリビングに向かう。

昨夜の晩御飯みたいに2人でご飯を食べ終われば、顔を作るために私はまた寝室に向かった。

「Aー！もうそろ家出る時間やないー？？」

『…あ、やっばい……！！』

あと少しで終わる…という所で声をかけられたので時計に目を向ければ、家を出なきゃ行けない五分前。
慌てて支度をして玄関に向かうと、彼も見送りと言わんばかりにパタパタと着いてきた。

「A、今日も頑張ってな！」

その言葉とともに差し出されたのはお弁当。
ありがとうと受けとると、ん！と言われ目を瞑り唇をこちらに向けてくる。
その唇にキスを落とすと、えへへっと嬉しそうに彼は笑った。

『それじゃ行ってきます』

「おん！行ってらっしゃい！」

その言葉を背に玄関を出れば、空一面には雲ひとつもない水色が広がっていた。