【wrwrd】君と同棲企画 (ページ21)

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case8.Rbと同棲。ページ21

仕事が終わり、近所のスーパーで夕飯の買い物をすませ真っ直ぐ帰路へと着く

駅の近くにあるオートロックのマンションへと足を踏み入れれば、鞄の中からキーケースを取り出しエントランスの鍵を解錠してマンション内へと歩を進める

エレベーターで六階まで上がり、鍵を使って一番端の部屋へと入室すれば明かりは着いておらず、まだ彼が帰宅していないのだと分かり安堵のため息を漏らす

この狭くも広くもないマンションの一室が、私とロボロくんの愛の巣だ

半同棲状態のロボロくんとは付き合いも長く、彼のことなら何でも知っていると胸を張って言える

このマンションにも最近引っ越してきたばかりだが、私の為にとわざわざセキュリティのしっかりした所を選んでくれたのだ

私の事を本気で思ってくれている彼が大好きで
私に出来ることがあるのなら、何でもしてあげたいと思ってしまう

だからこそ、心身共に疲れ切っている彼の為に毎日のようにこの部屋へと足を運び、彼の好きな料理を振舞っているのだ

今日も彼の為に精一杯の愛情を込めて料理を作っていく

テキパキと作業を進めていけば、あっという間に食卓の上は私の作った料理で彩られて行った

スマホで時間を確認すれば、この部屋に来てからかなり時間が経っている事に気付く

『ロボロくん、そろそろ帰ってきちゃうな…』

小さな声でそう呟いた時、玄関の鍵が開く音がした

ドタバタと足音がこちらへと向かってくるのが分かる

キッチンへの扉が開かれると、彼の荷物がドサリと音を立てて地面へと落ちていった

『おかえりなさい、ロボロくん！』

満面の笑みを浮かべる私とは対象的に彼の顔は驚きと恐怖に満ちている

「な……んで居るんや…………Aさん」

震えた声でそう問いかけてくるロボロくんが可愛くて仕方ない

『ロボロくんの為にご飯作りに来たんだよ』

ニコニコと笑いながらそう返せばロボロくんはガタガタと震え出す

『私が献立考えるの大変だからって、宅食取り始めたみたいだけど、そんな気使わなくていいんだよ？ロボロくんの為にご飯作るの楽しいから』

そこまで言うと、腰が抜けてしまったのか地べたに座り込み、這うようにして玄関へと逃げていく

酷いなぁ、そんな風に逃げられたら私傷ついちゃうよ

調理のために出してあった包丁を手に、ゆっくりと彼へと近付いていく

ねぇ、ロボロくん

『逃げちゃヤダ♡』

そう言って私は、彼目掛けて包丁を振り下ろした