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Aが心配そうに送ってくれる視線も気付いてるけど無視する。
女のAに心配されるのも、それに不貞腐れた態度を取るのも、立て直してくれる大人な翔吾と自分を比べても、全部、カッコ悪い。
分かってるけど、しょうがないじゃん。
だって、Aのこと好きなんだもん。余裕なんてない。
ソファは広いけど、画面に映らないからって心の中だけで言い訳して、距離を詰めてAの横に腰掛ける。
俺のとAのと、もう今になっては分からなくなったような、それでもやっぱり心地の良いそれがふわりと香った。
翔吾が画面の向こうでニヤニヤしてるのは見えないフリで、Aの方に頭を預ければ漸く気付いたように少し戸惑った顔のA。
……バカ、早く気付けよ。
「なんの話してたの」
「えー、となんだっけ?」
" 2人で一緒に住んでて楽しいんやろうなあ羨ましいなあって話! "
「…翔吾もAと住みたいってこと」
" うーん、まあ家事とかしてくれそうやし気遣わんしできそうやけど、俺はどっちかというと女の子と同棲したいんやけどなあ "
「私が女の子やないみたいに聞こえるんやけど?」
" 間違ってへんけど今のはちゃうねん!好きな女の子って意味! "
「いや間違ってへんてなんやねん!」
Aに体重を預けて温もりを感じながら煽るお酒に、翔吾がAを何とも思っていない事に、それから久しぶりのAの関西弁に、楽しくなってきちゃう俺は多分、相当呑まれてる。
「A、関西弁かわいい」
「えっ、」
" A超照れるやん! "
「翔吾はうっさいねん!」
「俺の前でもしゃべっててほしいのに」
「うーん標準語の人の前だとなんか、な?翔吾」
" それ、ようファンの子とかにも言われるやつや!自然に出るもんだから難しいよなあ "
「私も翔吾と話す時くらいやわ」
「…翔吾、Aと仲良いんだもん、やだ」
" ほくちゃんは心配性やなあ、俺はそういうんやないって!2人になんか言われんうちに俺も彼女欲しいなあ "
「俺もってなんやねんそれ」
「俺とAはもうすぐ付き合うもん。ねー?」
「ハイ…?」
" ほくちゃん良い感じに酔ってきてるやろ!Aこのあと大変やなあ "
「ええ嫌やわあ、ほくちゃんもう寝る?大丈夫?」
「やだ寝ない!Aと翔吾と2人っきりじゃん!」
「…ほくちゃんてこんなんやったっけ」
" 愛やなあ〜 "
「翔吾、面白がってるやろ」
" そんなことないて〜! "
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も。(プロフ) - usaさん» コメントありがとうございます!この一番もどかしい時間を楽しみながらのんびり進めていけたらと思います。更新ペースも早い方ではないですがまた覗いて頂けたらと思います(T_T)ありがとうございました! (2020年7月21日 13時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
usa(プロフ) - 今回の更新もとっても面白かったです。早くほくちゃんとくっついて欲しいような、付かず離れずのもどかしい距離が楽しいような…!今後の展開も楽しみにしていますのでご自身のペースで無理せず更新がんばってくださいね。引き続き楽しみにしております! (2020年7月20日 22時) (レス) id: c80ccd6f24 (このIDを非表示/違反報告)
も。(プロフ) - 飴さん» ご意見ありがとうございます^ ^長文かつストーリーが遅いことは明記させて頂いており、また趣味かつ自己満足の作品ですので読んで頂くことを強制しておりません。合わないと思いましたら読むことを辞めて頂いて構いませんよ。お時間を割いて頂きありがとうございます。 (2020年7月18日 15時) (レス) id: db66c21382 (このIDを非表示/違反報告)
飴 - 何度も続けてのコメントですみません。 長々と失礼なコメントで失礼致しました。 それでは...。 (2020年7月17日 19時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
飴 - またまた続けてのコメントですみません...。 そして台詞の行間隔あけたほうが良いと思い ました。 行間隔が詰まっていると読みにくいので...。 (2020年7月17日 19時) (レス) id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:も。 | 作成日時:2020年4月25日 23時