時透無一郎の許嫁 弐

　番外編４（時透兄弟の誕生日） ページ32

〜時透無一郎side〜

A『お待たせしました。』

そう言って現れた彼女は、とても可愛かった。



柱の人たちは、集まらなくて、、、、
逆に気を使わせちゃったかもしれない、、、、



でも、禰豆子と、カナヲさんと、アオイさんは
呼べて、別行動出来そうだ。





無「ねえ、別れて行動しない？」

炭「そうだな。カナヲ、一緒に行くか？」

カ「うん。」




そう提案すると、みごとに分かれたから、
気兼ねなく３人で回れる。

本当は二人で回りたい気持ちもあるけど、
僕から兄さんへのささやかなプレゼント。



兄さんが気付くかは知らないけど。





無「A。浴衣、似合ってる。
元々可愛いAの良さを引き立ててる。」

A『えへへ。ありがと。
無一郎達だって、いつも制服か普段着か、
対局の時は袴姿だから、新鮮だよ。』

有「お前ら、馬鹿カップルみたいな会話は止めろよ。」

無「兄さんこそ、負け犬の遠吠えは無駄だから。」



この感じだと、邪魔されそうだな、、、

さっさと済ますか、、、、

無「ねえ、A。」



楽しそうに立ち並ぶ屋台を回りながら声を掛けて
みる。


A『何？どうしたの？
何か寄りたいお店あった？

あっ！あそこにふろふき大根のお店があるっ！
一緒に行こ！』


ーーーーー
有「ふろふき大根の屋台ってあるんだな。
Aのおかげで美味しいふろふき大根を食べれた。ありがとな。」

A『うん！だって今日は二人の誕生日
だもん！』

有「俺から、お願い？のような物があるんだ。
、、、、ずっと好きだった。付き合って欲しい。」


兄さんの言葉に大きな目を見開き、驚く彼女。



ああ、むしゃくしゃする。
僕だって、兄さんより前から大好きだったのに、、。


無「ねえ、A。
、、、、、僕もAの事が好きだよ。
僕と兄さん、どっちか選んで？」




気づけば口に出していた。

今までとは違う、本気が伝わるような口調で。


A『嬉しい、、、。
私も、、、二人の事が好きだよ。
友達としてでは無くて、幼馴染だからでもない。

だから、、、卑怯かもしれないけど、、




二人と付き合っても、、、、良い？』

無・有「「うん。/ああ。」」



彼女を巡って最近は喧嘩が多かった。
でも、そんな必要はなかった。






これからもずっとよろしくね、兄さん、A。



ーーーーー
誕生日番外編が思ったよりずっと長くなってしまい、
申し訳ございませんでした。

時透兄弟ハピバ！

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