時透無一郎の許嫁 弐

５１　仲直り ページ21

〜Aside〜

有「それで、俺らにも探偵についてもらうことの理由だったな。
別に疑っているわけじゃないんだ。
それはAも分かるだろ？」


A『ええ。無実の証明がしやすくなるから
でしょ？
でも、人数多くなると、その分値段が上がるじゃない。
家で前に雇った時、１０人ほどだったけど、
それでもかなり高かったわ。』


禰(前に雇った事がある？高い？
この人達一体何なの？
どんだけお金持ちなの？！)


有「まあまあ。
無一郎なら、もっと雇ってたと思うぞ？」


A『無一郎か、、、、。』


有「どうしたんだ？」


A『何でもないわ。』



辛かった。

彼の笑顔が他の人に向けられている事が、、、。

仲直りしたかった。

自分が何かしたわけじゃないと思うけど、、、、



その名前を聞くだけで胸が張り裂けそうになる、、、






彼は、無一郎は、
私と仲直りしたいんだろうか、、、？







私が一方的におもうだけじゃ、無理なんだ、、、、

ただその事実が悲しかった。






どうか私と仲直りするという意思を持っていて下さい。


その願いが無駄だと知るのは、
２日後のことだった、、、、

ーーーーーーーー
霧「ねえ、Aちゃん。
聞いた、あの噂？」

A『おはよ、雪菜ちゃん。
あの噂って何？』

霧「無一郎くんの事よ。
無一郎くんがAちゃんのことを大嫌いって
言ってたらしいよ？」

A『え、、、無一郎が？
私のことを、、、、。』


霧「うん、聞いた人がいるんだって、、、
確か、Aちゃんって無一郎くんと
仲、良かったよね、、、？
酷くない、無一郎くん？」

A『うん、、、、』




信じられなかった。
無一郎がそう思っていたなんて、、、、
悪い夢だと思いたかった、、、





A『何で、、、、、
うわあああああん(泣)』




急に泣き出した私の話をきちんと聞いてくれる
有一郎は優しいと思う。





でもね、やっぱり何かが違う、、、、





ここで無一郎と有一郎を比べるのはおかしいかも
しれないけど、、、、







無一郎が帰ってきて、私たちの方をチラッとみると、
何も言わずに二階へと上がっていった。





いつもなら私の話をきちんと聞いてくれるのに、、、








コーチと一緒にするテニスは、
前よりも味気ない。






オリンピックに出なければという義務感だけで
やっているみたいだ。



辛いよ。


助けてよ、無一郎、、、、。

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