時透無一郎の許嫁 弐

６９　思い ページ47

雅「お姉ちゃん達が本当の姉だったら良いのに。」



A『何言ってるのよ。本当の姉でしょ。』





雅「うん。ありが、、、、とう、、、、、。」







それっきり動かなくなってしまった雅音を
抱きしめた。


A『雅音！！！』







屋上には、私の悲痛な叫びだけが響いた。







有「こっちです。
あいつ、、、アイツがAの妹の、、、、、
雅音を、、、、◯したんだ！！！」



無「A！！！
、、、泣いて良いよ。大丈夫、大丈夫。」




ヒュッ。
急に喉の方から嫌な音がして、呼吸が苦しくなった。



どうしよう、、、
なんで？
暫く落ち着いてたのに。



今、吸入器持ってないよ？







無「えっ？！
どうしよう、、、、。


、、ごめん。」






無一郎が呼吸が出来なくて力が入らない私を
横抱きにして、自分の膝の上にそっと置いた。
そして、、、、


人工呼吸をし始めた。





無「ぷはっ、どう？
ましになった？」


A『うん、もう大丈夫。』







呼吸よりも、バクバクいって鎮まらない
心臓の音が凄かった。


よく考えたら、久しぶりの
キ、キスだし、、、、、。

ああ〜もう！




無「顔、赤いよ？」


A『そういう無一郎だって。』





でも、、、全てが終わったんだ。

争いも、雅音の命も、、、。






私は急に意識が遠のいていくのを感じた。






雅「ありがとう。楽しかった。
また、夢の中で会おうね、姉さん(・・・)達。
優しくしてくれたこと、
本当の娘として扱ってくれたこと……
忘れないから。」

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