ほっとけない同期【Tomohiro.K】

ドキドキ８ ページ8

「オレそんな飲めへんし、

飲んだら眠くなるもん」





「でも、いーっつも

私の話ばっかり聞いてくれる

たまには私もトモの支えになりたいよ？」






この距離で



こんなかわいいしゃべり方で



こんなかわいい顔に



こんなかわいいことを言われたら



奥底に隠してた気持ちが少しだけ顔を出す






「オレは、話聞く方が好きやし、

Aがいつもオレの作った飯おいしいって

食べてくれるんが

元気の源やね」






頭をポンってなでながら話す






「私も〜

トモのごはんでいつも元気もらってる〜」







頭を肩にコツってぶつけてきて、



そのままの体勢で話し出す。






「トモがいつもそばにいてくれて良かった」






一人の男として言われていないのは、


長い付き合いじゃなくても分かる。





ただの同期としてしか認識されていないことも




そして、




彼女が恋よりも仕事を優先していることを



知っている。




だから、



ズルいって誰かに思われても




今は一番近くで支えられる




このポジションを守っていくのみ。





「おん

いっつもそばにおるからな」






ちょっと欲張った心は、




酔っぱらって少し気付いていない彼女の



肩に寄りかかった頭の上に



自分の頭を乗せて、



サラサラの髪の毛をなでて、満たす。

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