嘘吐きは一途である (ページ14)

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第三話　７ページ14

視線の下で衝撃が見えた。
フィオが怪我をしているのが分かる。
お人好しも過ぎる。

「なんで、アンナにお人好しなのかな。
ね？ターフェ」

そう、ターフェに問いかけるA。
ターフェも呆れた様子で語る。

「彼奴がああなのは昔からだろう？」

まぁ、よくも悪くも変わっていないということだ。
溜息を吐いていれば、マリンが現れていた。
考え事も程々にしなくては…。

「A、頼む」

ターフェにそう頼まれると、Aは手を空中にかざす。

「貫いて、『制裁の剣(サンクシオン・エペ)』」

それは、前世に沢山練習した魔法だ。
ずっと憧れているのだから、この程度できて当然だ。

そうこうしている間に学園長が現れ、化け物を退治していた。
其処から少しすると、フィオが上がってきた。

「あ…いた！

探しましたよ！
さっきの魔法…ターフェですか？」

何でもかんでもターフェのせいにするフィオに、Aはイライラとした様子で舌打ちをする。
ターフェはその様子に溜息を吐いて訂正をする。

「あれはAがやったんだ。
それにしてもなぜ怪我をするような真似をした？

お前が死んだら私も死ぬといったよな？」

それにフィオは相変わらず反論している。
そして、フィオの傷に触れようとした。

だが、それをAが許さない。
ターフェの腕をつかんで止めた。