第三話 5 ページ12
月明りだけの部屋でAとターフェは向かい合う。
久々にのんびりと話せる時間に気が緩んだのか、Aは笑った。
そして、昔から変わらないその言葉をターフェへと、告げる。
「愛してるよ。
だから
捨てないでね?」
ターフェは笑った。
変わらず自身を愛する彼女の様子に、嬉しさを抱いて。
そうして二人は同じベットで眠りについた。
授業では種族の話が語られる。
Aは該当するであろう人物をちらりと横目で見る。
「世界には6つの種族がいるのは知ってるな?
一番人口が多い茶髪と緑目を持つ『緑の民』」
フィオとダルシア。
「高い魔力が特徴の金髪と紅目を持つ『金の民』」
リビアンとトリフィー。
「丈夫な体が特徴の赤髪と灰目を持つ『紅の民』」
マリン。
「長けた頭脳が特徴の青髪と金目を持つ『青の民』」
トラッチエ。
「身体、頭脳、魔力全てに優れた銀髪と青目を持つ『白の民』…と、みんな大好き『白』の上をいく伝説の『黒の民』だな。
黒髪と赤紫の瞳を持つ。
そして、要るかどうかも不明なのが紫の民だ。
紫の髪と黒目を持つ…」
モンテが其処まで話したところで、チャイムが鳴り響いた。
「おっと時間だな。
じゃあ続きは午後!」
終わりの声掛けを行えば、元気よく生徒たちは返事をする。
まだ育ちざかりなその姿は、どこか癒されるものがある。
皆が教室から出るタイミング。
そのタイミングでターフェはフィオにあるものを渡す。
それは、サファのハンカチだ。
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作者名:紅華 | 作成日時:2022年4月7日 19時