89.部外 ページ38
「いい度胸してんなオマエ。パチンコ玉なんてどこで拾ってんだよ」
一番最初に出てきたガキ以外の中坊から小坊はテキトーに追い出しといた。
「何とか言えよオイ」と、高校生のガキだけを壁際に追いやって座らせ、その額にぐりぐりと銀色の玉をこすりつけた。
「なんとか言えや。さっきのヤツら連れ戻して聞いてもいいんだぞ」
一向に喋る気配のないコイツに、脅しまがいの言葉を吐けば、目の前のコイツは眉間の皺をより深くした。
「……と…は……だよ」
「あ"？なんて？」
聞こえねぇよ、と前髪をかき上げ舌打ちを打てば、
ガキは俺の腕を掴んで俺を睨みあげた。
「大和の次は、誰を連れてくつもりだよ…！」
「…やまと？」
知り合いに大和なんて名前はいない。
でも、最近妙に聞き覚えのある響きに首を傾げた。
「やまとって…もしかして、最近よくニュースになってる…」
「とぼけてんじゃねぇよ…！
オマエらだってここで見つけに来たんだろ！」
「は？オマエ、何言って…」
そう言うと目の前のガキは、前髪を掴まれながらも、俺の肋骨に的確に膝蹴りをかましてきた。
「い"っ…！？おい、テメェ」
「家政婦かサンドバックでも買いに来たつもりかもしれねぇけど！オマエらみたいなヤツに絶対渡さねぇ！
でけー外人と黒いの連れて帰りやがれクソヤクザ！！」
「ヤクザって…ってか声でけぇ！人が来るだろ馬鹿！」
俺のことを誘拐犯なんかだと勘違いしてるらしいガキの口を慌てて塞ぐ。
気は進まないが、話にならないならしょうがない。
そう思って、ポケットにいつも入れている学生証を取り出し口を塞がれむぐむぐと暴れるソイツの目の前に突きつけた。
「俺は呪術高専の住吉だ。
俺が来たのはここの調査のためで、オマエが思っているようなことじゃない」
調査、と聞いた途端、目の前の瞳が縋るように揺れた。コイツの話の断片を繋ぎ合わせて考える限り、この施設も、施設の
求めているのはきっと、俺たちのような通常の勢力図に所属しない、第三者の目だ。
「この施設の知ってること、大和って奴のことを含めて全部話せ。
オマエが協力してくれるなら、俺も、オマエに手を貸してやる」
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花梨 - とても面白いですね！ 更新、大変だと思いますが自分のペースで頑張ってくださいね! 私も呪術廻戦の作品を書いてますが良かったら作品の題名を教えますか？ (2022年6月6日 16時) (
レス) id: 8e5a2f605a (このIDを非表示/違反報告)
田田田(プロフ) - 雪月花さん» いつもありがとうございます。雪月花さんのコメントが届くたびに書こうという気持ちが湧きます。更新頑張ります。 (2022年2月3日 3時) (レス) id: 225ebf53bb (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 - 田田田さん» 大好きな作品なので更新されてるととても嬉しいです！作者さんのペースでいいので更新頑張ってください！！いつまでも待ってます！住吉くんの手榴弾………威力はいかに……。 (2022年1月30日 23時) (レス) @page46 id: dcac8e28b5 (このIDを非表示/違反報告)
田田田(プロフ) - 雪月花さん» 雪月花さん、いつも更新のたびにコメントを残してくださりありがとうございます。遅い更新なのに根気強く応援してくださってとても励みになっております。これからもどうぞよろしくお願いします。 (2022年1月23日 14時) (レス) id: 225ebf53bb (このIDを非表示/違反報告)
雪月花 - 面白いです！！続き待ってます！！七海さん！！マジナイス！住吉くんガンバレー！ (2022年1月19日 1時) (レス) @page44 id: dcac8e28b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：田田田 | 作成日時：2021年1月6日 20時
