検索窓
今日:4 hit、昨日:5 hit、合計:36,718 hit

目覚め ページ15

「A!!!」

『全く、うるさいねんな遥輝くんは』

「俺、あのLINE来たとき、ほんま────」



遠征の間、AからLINEが届いていた。


Aごめんな。心配かけて

A目、覚めたわ



「ほんまに俺、いない間にAがいなくならないかって」

『遥輝くんに何も言わんといなくなるわけないやん』

「そんなこと言うても……別れなんて、急なもんやで」

『心配せんで?』


強がってて、でも強くて。
なにも、なにもかも、弾き返して生きていけそうな声。

心配せんで?

その一言で落ち着く気がして。
いなくならないって、証明にしたいだけ?



「でも、ここから1週間札幌やし」

『そっ、か。もう終わりに近なってきたな』

「ほんまに。冷え込んできたしなぁ」



冷たい秋の風が吹いて、窓の横の気から木の葉が落ちる。

もう、9月になるんや。

ファイターズは今んとこ2位。
日本シリーズまで、いけるかな。


『なぁ、優勝してくれるんやろ?』

「当たり前やろ」

『プレゼント、してな』

「……手術、どうなりそ?」

『大丈夫やって。せめて、優勝してからがええな』



せめて、優勝してから?

来年も、勝つよ?


信じてや?



信じられない、理由があるん?

流星群→←あと少しでも



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (48 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
119人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

haruki07 - とてもいいお話ですね。心理描写が綺麗です。更新頑張ってください! (2018年7月5日 16時) (レス) id: 8c35a745f8 (このIDを非表示/違反報告)
みこと(プロフ) - 感動的な導入文に惹かれました。これからのお話の更新も楽しみにしています。 (2018年7月5日 15時) (レス) id: c78cf8c693 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ゆゆ | 作者ホームページ:https://marshmallow-qa.com/yuyu_10  
作成日時:2018年7月5日 10時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。