【リボーン】ドSで腹黒な私は武お兄ちゃんの義妹です！ (ページ36)

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お兄ちゃんは正直者です！ページ36

～黒曜ランドにて～

「クシュンッ！！！」

部屋じゅうに、普段響かない少女のくしゃみが響いた。

「風邪、ですか？」

「う～ん、一応健康体なんですけどねぇ……。
誰かが噂でもしているんでしょうか？」

しかし、ありえないな、と笑って武器に再び力を入れた。

意外と答えは合っていたりする。

「ハァ、ししょ～！休憩していいですか～！！？」

「まだです。まだノルマをクリアしていませんよ」

「……わかってますよ。わかってていってるんです」

ひねくれて唇をとがらせる。
彼女の腕には、うっすらと赤い線が、痛々しく刻まれていた。

「ハァ、お兄ちゃんと帰れない日々が続いて早、3日。
そして師匠のスパルタ指導生活も3日。

もはやこれは地獄です……」

「しゃべっていないでさっさとしなさい。
強くなるんじゃなかったんですか？」

「ハイハイ。頑張ってますよ。
とりあえず、地球上の人類全員の髪型がパイナップルになる幻覚を
犬さんにかけることが出来ましたよ」

「なんて恐ろしいことしてるんですか、貴女は」

ケロリと言うAに、素早いツッコミを骸は入れる。

「ウフフフ……犬さん今頃、自分の頭を撫で回してるでしょうね。

『オレの頭は無事かァア！！？』って悲鳴あげてましたし。

次は千種さんにでも試して……フフフ…」

「やめてください」

「えー？何でですか？

あ、そうだ！師匠も幻覚見ますか？

師匠ならきっと気に入りますよ！
もう髪型のこと気にしなくていいんですから！
ヤッタネ☆

これで地球はひとつです！」

「なんですか、その人類パイナップル統一計画は。

周りの髪型が全員同じだなんて気持ち悪いすぎます。

それから、僕は自分の髪型を哀れんでいませんよ。
だから、適当な慰めとか止めてください。イラッとします」

笑顔で武器をかまえるAを、骸は丁重にお断りする。

その言葉で、Aは肩を落としてため息を吐く。

そして、武器を適当に振り回して幻覚を作りながら口を開いた。

「私、『初めて』師匠のこと見たときと、今とでは
随分印象が変わったと思います」

「……何ですか、急に」

「いやぁ……暇なんで、一応言っておこうと思って」

そう言って、Aは骸の第一印象の変化を語り出した。

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