アイドルがアイドルに恋した話 S.S

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いきなりそんなことを言われるものだから、
余計に頭がこんがらがる。




「ほんとに偶然で、あの、えと、つけてるとかじゃないですっ」
『？？？？』




運め……ではなくて、偶然こうして勝利くんと会うことが多いからストーカーだと思われても仕方が無い。
むしろウェルカムとか言ったら私がストーカーになりそう。






『大丈夫ですっ！私は何とも思ってないので』
「……何……とも……」
『？』
「……いえ、驚かしてしまってすいません」





一瞬凛々しい眉毛が曲がったのは気のせいだろうか





「おーいさっきのお姉ちゃん」
『？』
「これレジで渡すの忘れてたんよぉ、」





書店から出ようとしたらレジで対応してくれたおじぃちゃんがよろよろと歩いてきて、何か渡された。





『ドーナツ無料券、？』
「そぉそぉ、そこのカフェの券だよ」
『ありがとうございます』





「あ、そこのお兄ちゃんももう一つ余ってるからどうぞ」
「？！俺何も買ってな……」
「いいからいいから」



おじぃちゃんが勝利くんの手に券を渡してまたよろよろと行ってしまった。





「これ、今日までのですね」
『……』





おじぃちゃん…。




ドーナツか、今はあんまり食べる気ないかも。
でも貰ったからには使わないと勿体ないしお持ち帰りでも…





「今から行きませんか？」
『！』





……なんだか
無性にドーナツが食べたくなってきたよ私





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