60. ページ10
.
「お疲れ様でしたー!」
無事収録が終わり、アーティスト達もみんな衣装から私服へと着替え終わった。
それぞれ宿舎に向かう人達、事務所に向かう人達でバンに乗り込む準備をする。
「アサヒこの後事務所行く?」
AS「うん、曲作るわ」
「私も行こうかな」
AS「ならちょっとコンビニ寄ってから行こうや。飲み物買いたい」
「じゃあ私も限定スイーツ買っちゃお」
AS「はい太る」
「今動いたからいいんです〜」
この2人も同じ歳コンビでよく一緒にいるのを見かける気がする。Aちゃん、アサヒくん、ジェヒョクくんの3人で仲がいいのかな。
2人の会話を聞いていたジュンギュくんが「え、今日こっちの宿舎来るって言ってなかった?」とAちゃんに声をかけた。
「え、そうでしたっけ?」
JK「そうだよ。俺の部屋に曲のデータあるからって」
「あー、そうだった気がしなくもない……」
JK「どうすんの?」
「……アサヒごめん、そっちの曲はまた明日するー……」
AS「はいよ」
アサヒくんに手を合わせて謝り、「じゃあオッパと帰ります」とジュンギュくんについて行く。
「ドギョムヒョン、運転お願いします」と言われて頷いた。
JK「それAの服?」
「ううん、ジェヒョクの服」
JK「ふーん」
「可愛いでしょ」
JK「似合ってなくない?」
「え、それジフンオッパにも言われたんだけど……」
ガーンとショックを受けるAちゃんと、どう考えたってジェヒョクくんの服を着ているのが気に入らないだけのジュンギュくんの会話を聞きながら、駐車場に向かった。
「今日長くなるだろうしそっちの宿舎泊まってもいいですか?」
JK「うん」
「あ、でも寝る服どうしようかな」
JK「俺の貸してあげようか」
「え……オッパの服何日も洗ってなさそうなんでいいです」
JK「じゃあ今日は裸で寝な」
「んな鬼畜な!」
JK「じゃあ俺の服着る?」
「着ますよ!」
上手いこと自分の服を着せるジュンギュくん達の会話を聞きながら俺は1つ思った。
……トレジャーって本人たちに全く自覚がないだけで実は結構な拗らせグループなのかもしれない、と。
.
499人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:どりぃ | 作成日時:2024年3月19日 0時