find your TREASURE!!

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AS「あ、A」

「……」

AS「ヤー、無視かよ」




飛び出した廊下でアサヒと出くわした。

こうなったらもうトレジャー全員信じられないから、私は無言を貫くことにした。




AS「なんでそんなボロボロなわけ？」

「……」

AS「聞いてる？」

「……」

AS「おい、殴るぞ」

「すみませんすみませんすみません」




胸ぐらを掴まれてすごい顔で睨まれた。

女の子になんてことするんだ。その顔ファンに見られて幻滅されればいいのに。

喋らないと本当に殴られそうだったので大人しくすることにした。




AS「そういえばパジャマのままだけど今日は着替えもできないくらい寝坊したの？」

「なんていうか色々あって…」

AS「ふーん」

「………」

AS「さっきからなんでそんなに警戒してんだよ」




隣に立つアサヒを警戒して少しずつ距離を取ろうとするとすぐにバレた。

ハグとかポッポとか、トレジャーの中で1番ありえないメンバーだけど、今日は何があるか分からなくて体が強ばる。




AS「なに？俺の顔なんかついてる？」

「いいえ相変わらず顔だけは国宝級です」

AS「だけってなんだよ」

「性格は…」

AS「おい、それはお前もだからな」




いつものテンションでツッコんでくるアサヒにほんの少しだけ安心する。

よかった、アサヒまでおかしくなったらいよいよトレジャーはおしまいだ。

……いや待て、アサヒは元からおかしいか。




AS「なんか失礼なこと考えてるやろ」

「え？ううん、全然考えてないよ？」

AS「なんやそのうざい顔」

「アサヒ、どっちが失礼かよく考えてみよ」




相変わらずムカつくけど、やっぱり私はこのくらいの扱いの方が安心する。

別にいじられたいとかじゃなくて今更まともな紅一点のように扱われても鳥肌立つだけだ。




「アサヒはそういうとこ直したらもっとモテると思うよ」

AS「トゥメがいるからいいんだよ」

「さようですか」

AS「それにお前もなんだかんだ俺のこと好きだろ」

「はい？なにいってんの？」

AS「なにって？俺はAのこと好きだよ」

「……まじでなにいってんの？」




急に変なことを言うから本気で心配して顔を覗き込むと、ポンっと頭を撫でられた。




AS「Aと一緒にいると毎日楽しいよ」

「……」

AS「いつもありがと」

「……、」

AS「そろそろ休憩終わるし戻るか」




変わらないテンションでサラッと言ってのけたアサヒ。

慣れないそれに私は顔をかーっと赤くした。




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