find your TREASURE!!

39. ページ39

.




「どうしたA！今日は特にいいじゃないか！」

「ありがとうございます！」

「いつもより覚えるのが早いぞ！」




頭の雑念を振り払うためにいつもよりダンスに集中すると先生に褒められた。

最近ダンスを褒められることはなかったから嬉しくて気分が上がる。

鏡越しにジフンオッパと目が合ったけど、今朝のことを思い出して鳥肌が立ったからすぐにそらした。




HR「ヌナ」

「……なに？」

HR「え、なんでそんなに遠いん？」

JW「あはは、ルトなんかした？」

HR「なんもしてないよ」




今日のトレジャーは何かおかしい。

だから休憩中もなるべくみんなから離れた場所にいたけど、ハルトとジョンウが近づいてきた。

1歩距離を取ると「なんでやねん」と関西式でツッコまれる。




「用があるならそこからどうぞ」

HR「……さっきのダンスヌナだけ最後ズレてましたよ。褒められて調子乗りました？」

「なんで喧嘩腰なの」

HR「ヌナだってなんでそんな距離空いてるんですか」




私が距離を取ってるのが気に食わないようで、ムスッとした顔でダンスを指摘された。

ジョンウが「別になんも匂いませんよー」といつものテンションで話しかけてくるから、あ、大丈夫かもと警戒を解く。




「ごめんごめん。で、さっきのダンスだったよね」

JW「俺がラスサビ歌い終わったあとのここ」

「あー、この時？」

HR「ちゃう」

「うわっ」




彼らに近づくと、ハルトが後ろから抱きつくように「手がこうで腰がこう」と私の体を触った。

急な接近に思わず叫ぶと「うっさいわ！」と怒られる。




「なななななにしてんの！？」

HR「ヌナがダンス下手やから教えてんの」

「もっと普通に教えてよ！！」

HR「普通に教えても出来んやろ、あんた」




目の前のジョンウは私たちのやり取りを見てゲラゲラ笑ってるだけで助けてくれない。

なんで！？なんで今日のトレジャーはこんなに距離が近いの！？



.

40.→←38.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す