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怒鳴ってやろうと思って教室を見渡すけど、こんな時に限ってジュンギュはどこにもいない。
私はこの怒りと恥ずかしさをどこにぶつければいいんだ。
JW「それにしても渡したのが俺で良かったね」
「ジョンウだからダメなんじゃない……」
JW「じゃあジョンファンに渡して引かれた方が良かった?」
「……」
それは確かにそうだ。
大天使ジョンファンにこんなもの見せられないし何より私が恥ずかしくて死ぬ。本気で飛び降りる。
ジョンファンに嫌われるくらいならジョンウでよかったのかもしれない。
JW「俺は引かないしなんならウェルカムだよ」
「あんたなんで王子様とか言われてんの?」
JW「周りが勝手に言ってるだけだもん」
「ゲス…」
JW「まあ俺どうでもいい人には紳士ぶるからねぇ。好感度上げといて損は無いし」
「ほんとにゲスい」
よく今まで王子様を演じ続けられたものだ。
他の女の子が聞いたら気絶してしまいそうなことをカミングアウトするジョンウに引く。
ハルトが紳士もどきと言ってたのも理解できるしやっぱり本物の王子様はジョンファンだ。
「はぁ、早く昼休みになってほしい」
JW「なんかあんの?」
「ジョンファンとご飯食べるの」
JW「えー俺も混ぜてそれ」
「絶対嫌だ。ジョンファンとの時間を邪魔しないで」
JW「あはは、好きだねぇジョンファンのこと」
「当たり前でしょ、どこかのもどきとは違って本当に王子様なんだから!」
そういうと、ケラケラ笑いながら「酷い言い様だなぁ」と笑う。
この受け流しの仕方だけは王子様っぽい。
JW「ほんと素直だねAちゃんは」
「素直?」
JW「目に見えることをそのまま信じちゃうんだから」
「……どういうこと?」
JW「ジョンファンってほんとにいい子?本当に優しくて笑顔が可愛い王子様みたいな子?」
「は?ジョンファンのこと悪く言わないで」
自分は何もかも分かっているというようなニヤケ顔。
ジョンファンのことを疑うような口ぶりにキレながら拳を振り上げると「こわっ」と笑われた。
JW「意外とああいうのが裏あるんだよ〜」
「アンタには言われたくないでしょうねジョンファンも」
JW「あはは」
この時、私たちの会話を盗み聞きしてたジョンファンが鬼のような怖い顔でジョンウのことを睨んでいたなんて、私は知る由もなかった。
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うちゅちゅちゅじぇひょくん - コメント失礼します!今まで見たtreasureの妄想の中で一位になるくらい面白いです笑キャラも最高だし、ところどころのツッコミ?とか主人公の性格も面白いし似てるというかとにかく最高です!応援してます! (6月18日 16時) (レス) @page45 id: 30883e7dee (このIDを非表示/違反報告)
にょっぱ(プロフ) - 大車輪に毎回吹き出しちゃいます。素敵な作品を掲載して頂いてありがとうございます!これからも応援しています♡ (6月11日 23時) (レス) @page26 id: 3902eee54d (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - じぇさん» 書き手再開しました。お待たせしました。また自分のペースでちまちま更新していきますm(_ _)m (2023年5月2日 16時) (レス) id: 3103c196aa (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - ?.さん» ありがとうございます。また自分のペースでちまちま更新していきますm(_ _)m (2023年5月2日 16時) (レス) id: 3103c196aa (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - 千春さん» 大変お待たせしました。またちまちま更新していきますm(_ _)m (2023年5月2日 16時) (レス) id: 3103c196aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どりぃ | 作成日時:2021年11月14日 10時