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「もう嫌だ、転校したい……」
結局拾ってしまったゴムをどうすればいいのか分からず、バックのポケットの中にしまった。
本当は今すぐにゴミ箱に捨ててやりたいけど、もし誰かに見つかったら問題すぎるから諦めた。
HS「Aちゃん?」
「っは、はい!」
HS「わー元気いいね」
声をかけられて顔をあげれば、眼鏡をかけた男の子がニコニコの笑顔で私を見ていた。
「先生がこれ渡してって」と言われ、プリントを受け取ってお礼を言う。
親切な彼はチェヒョンソクというらしい。
HS「Aちゃんも災難だね。よりによってあいつらに目つけられるなんて」
「あ、あいつらとは……」
HS「ハルトとジョンウ。うちのクラストップ2のわがままボーイだよ?」
「うそぉ……」
私、何か目つけられるようなことしましたか?
ハルトは分かるとしてジョンウさんも?職員室まで案内してくれただけじゃん……
もう嫌だと泣きそうになる私に、ヒョンソクは「しかもあいつら権力あるからねぇ。逆らえない」と笑顔で追い打ちをかける。
HS「聞いた事くらいあるだろ?TREASUREって」
「イケメン有能カリスマ集団……」
HS「まぁそんな感じ。ハルトとジョンウを筆頭に、ジェヒョク、アサヒ、ジョンファンの5人がそのTREASUREってわけ」
「もうやだ……」
HS「うちの学校のアイドルで、スクールカーストトップだよ」
確かに、彼らが例の名物TREASUREなら昨日の女の子たちの反応もまだ納得がいく。
でもなんでそんなすごいトップの人達が私みたいなカースト最下層の人間に絡んでくるんだろう。
SJ「Aちゃんおはよ!」
「わ、ジョンファン!おはよう!」
SJ「ヒョンソクとなに話してたの?」
「えっ、いや、ちょっちょっとした世間話を……」
SJ「へぇ〜」
「……あのぉ、ジョンファン……ちょっと、ち、近いかなぁなんて……」
SJ「あ〜、ごめんごめん」
後ろからポンっと背中を叩いて現れたジョンファン。
登場の仕方すら可愛くて頭を抱えるんだが、そのまま私にもたれ掛かるようにくっついてきて正直心臓が持たない。
HS「……じゃあ俺移動教室だから行くわ〜」
「え?」
SJ「じゃあねヒョンソギ〜」
突然不自然に去っていったヒョンソクと、それを爽やかな笑顔で見送るジョンファン。
よく分からなかったけど、まあいいかと特に気にすることは無かった。
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うちゅちゅちゅじぇひょくん - コメント失礼します!今まで見たtreasureの妄想の中で一位になるくらい面白いです笑キャラも最高だし、ところどころのツッコミ?とか主人公の性格も面白いし似てるというかとにかく最高です!応援してます! (6月18日 16時) (レス) @page45 id: 30883e7dee (このIDを非表示/違反報告)
にょっぱ(プロフ) - 大車輪に毎回吹き出しちゃいます。素敵な作品を掲載して頂いてありがとうございます!これからも応援しています♡ (6月11日 23時) (レス) @page26 id: 3902eee54d (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - じぇさん» 書き手再開しました。お待たせしました。また自分のペースでちまちま更新していきますm(_ _)m (2023年5月2日 16時) (レス) id: 3103c196aa (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - ?.さん» ありがとうございます。また自分のペースでちまちま更新していきますm(_ _)m (2023年5月2日 16時) (レス) id: 3103c196aa (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - 千春さん» 大変お待たせしました。またちまちま更新していきますm(_ _)m (2023年5月2日 16時) (レス) id: 3103c196aa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どりぃ | 作成日時:2021年11月14日 10時