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MH「うわっ、なんかいる」
JH「なんかってなんだおい」
丁度お鍋の蓋を閉めた時に何人か帰ってきた。
マシホオッパとジフンオッパがじゃれるのを横目に玄関を覗くと、ハルトとケイタオッパもいた。
HR「……」
「っ、」
ハルトが怖い顔でこちらを見ていて、体が硬直した。
なに?なにか怒ってる?
焦る私の横をハルトはスンとした顔で抜けていく。
一瞬もこちらを見なかった。
「……、」
反抗期なのかな、と自分に言い聞かせる。
別に悲しくなんかなってない。今までだって無視されることは何百回もあったもの。
KT「A?ただいま」
「あ、おかえりなさい。ご飯もうすぐできるよ」
KT「おーやった、お鍋だ」
部屋に入っていくオッパの後ろでため息をついた。
何度考えても自分の気持ちが分からない。
毎日毎日その事ばかり考えて本当に嫌になってくる。
私はただ素直になれないだけなのか、迷っているだけなのか。誰か教えてくれないかな。
「(……え、待って、迷ってるって……?なにが?)」
自分の心の言葉を復唱して一瞬息が止まった気がした。
まさか私、ハルトとジュンギュオッパで……?
「…………ぁあ、」
この瞬間、私は私がこの世で一番嫌いになった。
迷うってなに?なんの立場でそんなこと思ってるの?なんでそんなこと思えたの?
もう最低だ。クズすぎる。
私が2人とちゃんと向き合わないからジュンギュオッパは落ち込んでいるし、ハルトともギクシャクしている。
全部全部私のせいなのに。
「ぅ……、」
辛くなってしゃがみ込んだ。
体の中からなにかが込み上げてきそう。
涙なのか胃のものなのか嫌悪なのかは分からない。
ただ気持ちが悪くて自分の部屋に閉じこもった。
ジフンオッパが心配してくれたけど体調が悪くなったと誤魔化した。
「こんな私、いなくなってしまえばいいのに……」
ジュンギュオッパもハルトもごめんなさい。
傷つけてしまってごめんなさい。
『……かえりたい……っ、』
もうここから、現実から逃げ出したい。
そうやって自己中で最低な涙を流すから、また自分を嫌いになっていく。
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どりぃ(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます(;_;)なるべく早く更新できるように頑張りますので……!! (2020年11月15日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - 麻白さん» ありがとうございます!本当にスローペースで申し訳ない限りです(;_;) (2020年11月15日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 更新待ってました( ; ; )( ; ; )面白すぎてめちゃめちゃ読み返してます、、、、、、これからも楽しみに待ってます( ; ; )! (2020年11月15日 1時) (レス) id: dd067472ac (このIDを非表示/違反報告)
麻白(プロフ) - 初めまして、ハルトくん可愛すぎてダイスキです...(^ ^)作者様のペースで続き楽しみにしています! (2020年10月21日 20時) (レス) id: bee702271d (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - よにこさん» わぁぁほんとに嬉しいですありがとうございます(;_;) 全然更新できなくて毎日ほんとに罪悪感が募りますがこれからも頑張るのでぜひ暖かく見守ってください(;_;) (2020年10月9日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どりぃ | 作成日時:2020年4月28日 13時