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昨日のことを思い出すとどうしても顔が赤くなってしまう。
だからオッパと目線を合わせないように、触れないように、できるだけ距離を取ってもし鏡越しに目が合ったら全力でそらすようにしていた。
何も知らないマシホオッパに何か言われるかなと思ったけど何も聞かれなかった。
MH「ちょっと休憩しましょう」
JK「そうだね」
練習してるうちにジュンギュオッパも普通になっていった。
こうやっていつまでも昨日のことを気にしているのは自分だけなのかなと思うと恥ずかしくなった。
「(……そっちからしてきた癖に、)」
私だけ気にしてるのが腑に落ちなくて少し気分が悪かった。
AS「マシホ、ちょっといい?」
MH「どうしたアサヒ〜」
AS「この部分で聞きたいことあるんだけど」
休憩中、アサヒオッパとマシホオッパがどこかに行き、狭い練習室に2人きりになってしまった。
静かで重い空気が私達を襲う。
耳鳴りが聞こえそう、窒息してしまいそう、そう思いながら出ていこうとしたら腕を掴まれた。
JK「……行かないで、」
掠れた声でそういうオッパに胸が痛いほど締め付けられた。
心拍数が一気に上がる、体が熱い。
怖くて振り返れず、そのまま足を止めると「少しだけ話を聞いて、」と泣きそうに言われた。
「……、」
JK「昨日はあんなことしてごめん、本当に申し訳ないと思ってる、」
「……、」
JK「土下座でも何でもする、Aの嫌なことはもうしない、だからお願い、俺のこと避けないで……」
ぎゅうっと痛いくらいに腕を掴まれ「痛いよ、」というと謝罪とともに離された。
恐る恐る振り返るとオッパと目が合う。
逸らすと「ごめん、」とまた泣きそうな声で言われた。
JK「ごめん、許さなくていいから、普通に話して欲しい、Aと前みたいに喋りたいよ……」
あんなことされて、以前のように接すなんてできない。
私にはとてもそんなこと出来ない。
「……勝手だよオッパ、」
JK「……、」
「私もう前みたいになんてできない」
JK「……ごめん、」
眉を下げて肩を落とすオッパが見ていられなくて私は部屋を出た。
休憩が終わっても部屋に戻らず、マシホオッパからの大量の着信を無視して誰も使わないような隅の練習室で膝を埋めて泣いていた。
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どりぃ(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます(;_;)なるべく早く更新できるように頑張りますので……!! (2020年11月15日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - 麻白さん» ありがとうございます!本当にスローペースで申し訳ない限りです(;_;) (2020年11月15日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 更新待ってました( ; ; )( ; ; )面白すぎてめちゃめちゃ読み返してます、、、、、、これからも楽しみに待ってます( ; ; )! (2020年11月15日 1時) (レス) id: dd067472ac (このIDを非表示/違反報告)
麻白(プロフ) - 初めまして、ハルトくん可愛すぎてダイスキです...(^ ^)作者様のペースで続き楽しみにしています! (2020年10月21日 20時) (レス) id: bee702271d (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - よにこさん» わぁぁほんとに嬉しいですありがとうございます(;_;) 全然更新できなくて毎日ほんとに罪悪感が募りますがこれからも頑張るのでぜひ暖かく見守ってください(;_;) (2020年10月9日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どりぃ | 作成日時:2020年4月28日 13時