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67. ページ18

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DY「……なにがあったか聞いてもいい?」

「……、」




しばらくして涙が止まってきた頃にドヨンくんは聞いてきた。

なんと言ったらいいか分からなくて言葉に詰まっていると「まあ無理には聞かないけど、」と言われ申し訳なくなる。

この部屋はドヨンくんのなのに気を使わせてしまった。




「ごめんね、」

DY「いいよ別に」




ただ謝ることしか出来なくて、それでもドヨンくんは嫌な顔ひとつせずそう言ってくれた。

あんなに嫌われていたのは夢だったんじゃないのか。

そう錯覚するほどに最近の彼は優しかった。




DY「お風呂入るんじゃなかったの?」

「……あ、そ、それが、ちょっとトラブってて……」

DY「?まあトレセンでシャワー浴びてるし別に問題はないだろうけど」




一瞬ドキッとしたが、ドヨンくんは気づかなかった。

ふと眠気が襲ってきて瞼が重くなる。

時計に目をやると日付を超えていて、もうこんな時間なんだと少し焦った。




DY「眠い?」

「え、……う、うん、」

DY「もう今日は寝たら?」

「いや、でもまだお風呂……」




そう言いかけて欠伸が出る。

ドヨンくんは呆れながら「明日でも大丈夫でしょ」と私を促した。

だけどここはドヨンくんの部屋。

汚れた体のまま寝るわけにはいかない。




「お風呂入ってくる」

DY「トラブルは?」

「ぁ……、」

DY「ほら、もう別にいいから」




同じ歳なのになんでこんなにしっかりしてるんだ。

会話から私のマヌケ感が溢れてて恥ずかしくなったが、それよりも眠気が勝ってふらふらと床に座り込んだ。




「……ごめ、やっぱちょっと、ねむい……」

DY「うん、寝ればいいよ」

「ごめん……」




フラフラとハシゴに足をかけたら「危ないから下使いな」と言ってくれて、お言葉に甘えてそのまま倒れ込んだ。

ふかふかのベットに体を沈めたらもう最後。

瞼がゆっくりと落ち、全身の力が抜け意識が遠のいた。




DY「おやすみ」

「…ん、……」




ドヨンくんの優しい声が頭にスっと馴染む。

意識を手放す直前、頭を撫でられた気がした。




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どりぃ(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます(;_;)なるべく早く更新できるように頑張りますので……!! (2020年11月15日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - 麻白さん» ありがとうございます!本当にスローペースで申し訳ない限りです(;_;) (2020年11月15日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 更新待ってました( ; ; )( ; ; )面白すぎてめちゃめちゃ読み返してます、、、、、、これからも楽しみに待ってます( ; ; )! (2020年11月15日 1時) (レス) id: dd067472ac (このIDを非表示/違反報告)
麻白(プロフ) - 初めまして、ハルトくん可愛すぎてダイスキです...(^ ^)作者様のペースで続き楽しみにしています! (2020年10月21日 20時) (レス) id: bee702271d (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - よにこさん» わぁぁほんとに嬉しいですありがとうございます(;_;) 全然更新できなくて毎日ほんとに罪悪感が募りますがこれからも頑張るのでぜひ暖かく見守ってください(;_;) (2020年10月9日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:どりぃ | 作成日時:2020年4月28日 13時

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