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「…お邪魔します」
DY「うん」
たまたまドヨンくんは一人部屋で、二段ベットの上が空いていたからそこを借りることになった。
つまりこの部屋には私とドヨンくんの二人きり。
死ぬほど気まずい空気が私を襲った。
「…お、お風呂入ってくるね」
DY「うん」
一刻も早く寝なければという使命感に襲われ、私はお風呂場へと足を急がした。
リビングにいたマシホオッパとヒョンソクオッパに「ドヨンと同じ部屋どう〜?」と聞かれて殺意が湧く。
不仲なの分かってて聞いてくるんだよ。
「普通です〜」と笑って洗面所に行った。
「ほんとあの2人は…!」
バン!と洗面所の扉を開け、足を1歩進めて私は気がついた。
JK「……、」
「…おっぱ…」
お風呂上がりで半裸のジュンギュオッパがいることに。
「ご、ごごごめんなさい!これ、違くて…!」
JK「……、」
「〜〜っ…!」
正直言ってJの裸なら見慣れてる。
もちろん上裸とかパンツ姿とかだけど、男の裸には耐性がついてると思っていた。
けど、案外そうでもなかった。
見なくてもわかるくらい頬が熱くて、恥ずかしいんだと気づく。
「あ、の、じゃああがったらまた…!」
消えてしまいたいと思いながらその場から立ち去ろうとしたら腕を引かれて。
ジュンギュオッパから水滴が飛んで顔にかかる。
思わず目をつぶった瞬間、シャンプーの匂いと、少し濡れた温かさと、経験したことの無い柔らかさが、私を襲った。
「え」
ジュンギュオッパの綺麗な顔がすぐそこにある。
瞬きをする余裕もなく、ただ一心に離れようとしたら腰を引かれた。
これは間違いなくキスというもの。
離れようとしても離れなくて、私は必死に抵抗した。
「っ、おっ、ぱ……!」
JK「っ、」
「なに、するんですか……!」
やっとの思いで突き放す。
あまりに取り乱していてよく分からなかったけど、一瞬見えたジュンギュオッパの顔は悲しげだった。
私は洗面所を出てドヨンくんの部屋に駆け込む。
驚いたドヨンくんの「どうしたの?」という優しい声に私は泣きそうになった。
「っ……、」
DY「え」
「ご、め……なんでもない…」
嘘、泣いてしまった。
涙は止まってくれなくて、鼻水をすするのに必死。
とてもアイドルを目指しているとは思えない顔の私に、ドヨンくんは優しくティッシュを渡してくれた。
彼がこんな優しいのは初めてだった。
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どりぃ(プロフ) - もちもちさん» ありがとうございます(;_;)なるべく早く更新できるように頑張りますので……!! (2020年11月15日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - 麻白さん» ありがとうございます!本当にスローペースで申し訳ない限りです(;_;) (2020年11月15日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
もちもち - 更新待ってました( ; ; )( ; ; )面白すぎてめちゃめちゃ読み返してます、、、、、、これからも楽しみに待ってます( ; ; )! (2020年11月15日 1時) (レス) id: dd067472ac (このIDを非表示/違反報告)
麻白(プロフ) - 初めまして、ハルトくん可愛すぎてダイスキです...(^ ^)作者様のペースで続き楽しみにしています! (2020年10月21日 20時) (レス) id: bee702271d (このIDを非表示/違反報告)
どりぃ(プロフ) - よにこさん» わぁぁほんとに嬉しいですありがとうございます(;_;) 全然更新できなくて毎日ほんとに罪悪感が募りますがこれからも頑張るのでぜひ暖かく見守ってください(;_;) (2020年10月9日 23時) (レス) id: f1dc7e6a91 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:どりぃ | 作成日時:2020年4月28日 13時