君は狼 ページ8
……正直、ベクには失望した。
こんな小娘ひとり落とせないでどうすんの？
俺たちはEXOだろ？
泣く子も黙るEXOだろ？
……大事なセフナを守るためだ、
俺がキメてやるよ！
「ねえAちゃん、そろそろ戻ろっか？
あっ、それともまだ俺と遊ぶ？」
ぱちん、とウインクをしてみせた。
「あ、私練習あるので……」
「……あそっか。そのために来たんだったね。ごめんね！」
しゅ、瞬殺ウインクが効かないだと……!?
結局俺はAが借りることになった部屋に案内することにした。
「ここだよ。」
「わあ〜さすがSM！ここが一番小さな部屋!?こんな部屋、私なんかが使っていいのかな……」
弱小事務所所属のAちゃんだし、SMのこの超ビッグな計り知れない規模に驚くのも無理はないな、うん。
「Aちゃんはギターの弾き語りがメインだっけ？」
「うん、私それぐらいしかできなくて……歌って踊れるEXOさんが羨ましい！」
ふーん、かわいいこと言うじゃん。
「……じゃあちょっと、踊ってみる？」
自分でも意味がわからないけど、褒められたもんだから浮かれて変なことを口走ってしまった。
「見て、"ねがうるふ！"……でこう！」
俺は鏡ごしにAにウルフポーズをしてみせた。
「えっと……こう？……うるふ！」
"ズキュン"
……は？
今のなに？
「あってる？……うるふ！」
"ズキュン"
「……あ、さらんへよ〜……」
あ、やべ。なんか言ってる俺。
「へ？チャニョルさんなんか言った？」
「……あ……いや、なんでもない！
えっと……いや、それちょっと違うね！うん、違う!!
もっと背筋伸ばして！胸張って！肘はもっとこうまっすぐ！」
……だめだだめだ、俺が落とすのに、落とされかけてどうすんの!?
危ない危ない……
「……こう？
……ゔるふゥッ!!!!」
鼻からふんっと鼻息を出しながら思いっきりウルフポーズをとるA。
……いやそれボディービルダーみたいになってるし。
「……ぷっ。ははは!!」
もうダメ。
何この子……
めっちゃ可愛いんですけど。
……セフナ、ごめん！
……ついでにベクもごめん……
(ぎゅう)
「へっ!?チャニョルさん……!?」
俺は引き寄せられるようにAを後ろから抱きしめた。
俺の心は完全に捕らえられてしまったらしい。
……こんなかわいい狼に。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1068人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
どろ(プロフ) - ともさん» こちらこそありがとうございます(^^) (2021年4月24日 0時) (
レス) id: bf08aa8866 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - セフナ…笑。ぶっ飛んでてとても面白いです！ありがとうございます！ (2021年4月15日 15時) (レス) id: 69d2a3416e (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - めっちゃ好きです！更新楽しみにしてます！ (2014年12月24日 14時) (レス) id: 8b369abc82 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - 大好きな作品のひとつです。 更新楽しみに待ってます♪ (2014年9月22日 14時) (レス) id: bf065e3246 (このIDを非表示/違反報告)
exolove(プロフ) - 面白いです。更新頑張ってください。ヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ (2014年7月29日 18時) (レス) id: 3e8c6e3078 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：どろ | 作成日時：2014年3月9日 1時
