声に出して言ってみな ページ4
「ここかあ〜」
「さっ、早く入りましょう！写真撮られるとまずいですよね！」
「はーい。」
Aは事務所に用意されたマンションで一人暮らしをしているらしい。
中に入ると、さすがに女の子の一人暮らしといった感じで、きれいに整頓されていた。
「すごいねー。俺らの宿舎とは大違い。」
「はは。男性ばかりだと大変そうですね。」
そう言ってお茶をだしてくれた。
「ほんとそうだよ！いっつもうるさいし、部屋はぐちゃぐちゃだし……」
誰の話かってのは、内緒。
ふふ、と笑いながらAは向かいのソファに座った。
「……それにしても似てるなあ。」
俺はAの顔をまじまじと見て言った。
「……あ、高校のお友達でしたっけ。」
「そうそう……マジでどこまで似てんだろ。」
俺は目線をAに固定したままちゃっかりAの隣に移動した。
「そんなに……似てるんですか？」
「うん。髪もこんぐらい長かったし。」
そう言って俺はAの茶色く長い髪を優しくするすると触った。
「ベッキョンさん……」
「Aちゃん、実はね、俺……」
髪を手から放し、Aの目を見つめる。
「その子のこと、好きだったんだ……」
「えっ……」
「だけど告白できなくて……」
何と言っていいかわからない様子のA。
「一回でいいから、その子に“好き”って言われたかった。だから、Aちゃん……
俺のこと、“好き”って言って？」
「ええっ！？」
これぞ困り顔。
「お願いっ！このとーり！」
パンッと両手を合わせ、頭を下げる俺。
「人助けだと思って！これで俺、嫌なこととか忘れられると思うんだ！仕事のストレスとか、今日のMCで噛み噛みだったこととか……」
しまった。勢いで恥部を晒してしまった。
「あっ、やめてください！言います、言うので頭あげてください！」
「ほんと？嬉しい！じゃあ、お願いします！」
「じゃ、じゃあ……」
Aは一つゴホン、と咳払いをした。
「べ、ベッキョンさん……」
「“ベッキョナ”。」
「あ、ベッキョナ……
好き……だよ？」
そう言った後、Aは顔を手で覆い隠してもバレバレなほど赤くなった。
おう、かわいーじゃねーか！
でも俺はその両手を引きはがし……
「俺も……好き。」
Aの瞳に俺の顔が映るぐらい近くで言った。
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どろ(プロフ) - ともさん» こちらこそありがとうございます(^^) (2021年4月24日 0時) (
レス) id: bf08aa8866 (このIDを非表示/違反報告)
とも(プロフ) - セフナ…笑。ぶっ飛んでてとても面白いです！ありがとうございます！ (2021年4月15日 15時) (レス) id: 69d2a3416e (このIDを非表示/違反報告)
ナナ(プロフ) - めっちゃ好きです！更新楽しみにしてます！ (2014年12月24日 14時) (レス) id: 8b369abc82 (このIDを非表示/違反報告)
ショコラ - 大好きな作品のひとつです。 更新楽しみに待ってます♪ (2014年9月22日 14時) (レス) id: bf065e3246 (このIDを非表示/違反報告)
exolove(プロフ) - 面白いです。更新頑張ってください。ヾ(＠⌒ー⌒＠)ノ (2014年7月29日 18時) (レス) id: 3e8c6e3078 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：どろ | 作成日時：2014年3月9日 1時
