貴方の専属「圧倒的モブ顔店員」です。 【2j3j】

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モール内で豊富にある服屋は

どこに入ろうかすら迷う程で、

服のブランドに詳しくない私は身近ないつも買っている服屋に行ってしまう。


もう夏も終わり、秋に近づいているし

暖かめのベストとか、サロペットとかも見たいな〜なんて思うけど、思うだけで実際買うことが無い。

手に取って素敵だ、と思っても金額やその他のことを考えているとつい見るだけになるのがオチだ。





今も、茶色のニットベストを手に取るが

似合うのかな？と体に当てて、

いや、やっぱなぁ･･･と結局元の位置に戻す羽目に。

じーー、と黙って隣で見ていたローレンさんは不思議な様子で口を開いた。




「買わんの？」




『うーん。私、あんま茶色似合わないみたいです』




「そ？可愛かったのに」




『････そ、そうでしょうか？』



本当に？と彼の顔を見ると

うん。と当たり前と言わんばかりにすぐ頷くので、どうしても照れてしまう。

でも秋だから茶色って手に取っちゃったけど

他に濃いめの緑や紺色のベストもある･･･

1枚あれば白のロンTと組ませれば楽だし、

そう茶色の隣に掛けられていた緑と紺色のベストを手に取る。




『色で迷います、緑も紺も持ってないし･･･結局そうやって買うの辞めちゃうんですよね』




「Aさんは色白だし、なんでも似合うけど･･･持ってないなら紺が良いと思うけど？」




『そんな早く決めちゃうんですか？』




「え？うん？紺が一番似合ってるし」




白Tもいいけど、薄い青いTシャツもお洒落だと思う。とついでのアドバイスも付いてきた。

決断力がある人だ。

こうして服屋で優柔不断になってしまい結局店を出ようとする私にとっては有難い存在だった。

離れた位置に棚に畳まれていた水色のシャツに紺色のベストを重ねると色もマッチしていてバランスが良い

家にあるロングスカートやパンツと合わせてもいいかもしれない･･･

よし、と覚悟を決めて二着手に取ってローレンさんと向き合った。




『折角だし、買います』




「いいんじゃない？」




『ふふ、次もローレンさんに付き合ってもらおうかな』




「ｽｰｰｰｯ、ウエディングドレスも任せてくれてたっていい」




『それは大丈夫です』

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