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____なに、それ?






・・・初めてだった。

こんなに唇が震えたのも、足が竦んだのも

この人のこちらを見る目が怖いと思ったことも。



さっき血だらけでコンビニに来ても

怖いなんて思わなかったのに、

まるで私を遠ざける発言に怖くなった。






けれど、ここで「ああそうですよね、恋人じゃないし貴方とは関係ないもん」なんて帰る選択肢は私には無いし

この人の発言に怒ることは無い。

恋人でも家族でも無いのに世話を焼いてるのは事実だし、世話を焼きたいのも事実だ。










長い沈黙の後

ふぅ、と大きく息を吸って吐いて

冷めた目でこちらを見るローレンさんに向かって大きく腕を振り上げた。

まるで殴るかのような仕草に

ローレンさんはキュッと目を瞑った。

大袈裟にパシッと乾いた音が響き、

私の手は彼の手首を掴んでいた。





「・・・・え、ッ・・?」




『殴られると思いましたか?』




「・・・殴らないの?」




『殴らないよ』




殴る理由がないでしょう。



明らかに知人という枠では収まらない関係だって知っている

情がある、というべきか

私は彼のことを人として尊敬し、好きなのだ。



殴られると思った・・・と

俯いて目元を片手で隠すローレンさんに肩を竦める。



栄養が行き届いているのか分からないほど細い手首を引っ張って彼の前を歩くことにした




『恋人でもないし、家族でも無い』



『住んでる世界も、環境も違うから貴方が今までどうやって生きてきたか分からない』



『それでも私は、傷だらけで疲れ切っていた貴方と初めて出会った あの日から


貴方の心の拠り所になりたい

異世界で揉まれているだろう貴方の癒しになるような存在になりたいと思いました。

まぁ、私はこんな口調でこんな顔なので

癒しなんて柄じゃないですが』







要するに、

黙って看病されてれば良いんです





『分かりましたか?』




「・・・ゃだ」




『え、私結構良いこと言いましたよ?』




「や、だッ・・・だって!!そんな・・・」














「・・・ぷ、プロポーズじゃん゛!!?!!?!」







『___は??』

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。どろ(プロフ) - とさかさん» とさか様、コメントありがとうございます!ちょっとメンヘラ意識してたので気づいて頂けて嬉しいです…!応援ありがとうございます! (3月13日 11時) (レス) id: 474271a7de (このIDを非表示/違反報告)
とさか - とってもおもしろいです‼ちょっとメンヘラな所、最高です。 更新楽しみに待っています! (3月11日 18時) (レス) @page22 id: 7dfc9e770a (このIDを非表示/違反報告)
。どろ(プロフ) - ひかりさん» ひかり様、コメントありがとうございます!これからも更新頑張っていきます! (2月15日 0時) (レス) @page17 id: 474271a7de (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 素敵です!!続き楽しみにしてます! (2月12日 18時) (レス) @page16 id: 066d5681b9 (このIDを非表示/違反報告)
。どろ(プロフ) - こあらさん» こあら様、コメントありがとうございます!そして気づいてくださりありがとうございます。誤字脱字にあまり気づかず・・・こあら様が教えて下さり助かりました!応援ありがとうございます! (2月7日 7時) (レス) id: 474271a7de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:。どろ | 作成日時:2024年1月28日 19時

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