「つーわけで」「「「何がだよ！」」」【イナゴ】

この世界とサヨナラ…？っつかどの世界だよ！by秋夜 ページ1

夜見原中学校 2−8

よくあるハイテンションが生き甲斐の人の多いクラスだ

そんな中、地味で、まわりから浮いている少女がいた

「…暇」

読書をしているというのに、彼女の口からこぼれるのは『暇』と言う言葉

彼女は本来の性格を押し殺しているので、そうなってしまう

「この世界…なんか暇」

たまに厨二病的発言をしてしまうのも、彼女の特徴だ

「あーあー…」

ちなみに、今いるのは理科室。本を持って来て、早めに席に座っている訳だ

その時だ

焦げ臭い匂いが、彼女の脳に刺激を与えた

「火事…？」

うわぁぁぁ！と叫び声をあげ、火だるまになった男子が突進している

よけられなかった他の生徒にも火が移り、教室は阿鼻叫喚と化した

カーテンにも火が燃え移り、もうこの教室はダメだな、と溜息を漏らす少女

恐怖はまったく感じていなかった

なぜなら、これは変な火事だと思っていたから

こうゆう不審な火事、二次元大好きな彼女にとって、もしかすると…となった訳だ

小説に火が移った

彼女の長い制服は直に火を全身へと移らせてしまう

「…」

ああ、死ぬんだ、私。惨めだな、本当に

じゃあ、最後に叫びたい

声帯はまだ動いていた

「トリップした…！」

い、その一言が言えずに、彼女の声帯は潰れた

ああ、最後の言葉はこんなにも変な言葉なんだ。真っ黒になって行く周りを見回す

クラスメイトが焼け死んでいる

また、同じ世界に、生まれてこれたら、いいね









目が醒めるはずのない彼女は目を覚ました

別世界で

「…ここはどこじゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ！？」

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