其ノ弍拾弍 男子バレー部 ページ22
翌日
私は朝からいつも通り啓太と海斗のお弁当を作り、家を出たら、海斗と啓太がいた
啓太「はよ。愛華。大丈夫か？」
愛華「啓太、海斗……おはよう。大丈夫だよ」
啓太「ゆーとーせーのお前が新学期始まって早々休むとか前代未聞過ぎだろ」
愛華「ごめんね。勉強のし過ぎで疲れちゃって」
海斗「……本当に勉強か？」
愛華「ホントだって。ほら行こ。遅れちゃうよ」
1-A 教室
教室の扉を開けると、薙くんが近づいてきて
薙「おはよー。愛華ちゃん。体調大丈夫？」
愛華「うん。大丈夫。ありがとう」
薙「ねえねえ愛華ちゃん、今日仮入部どこ行くの？」
愛華「あぁ、私男バレ」
薙「え、男バレ入るの？」
愛華「マネージャーだよ？」
薙「あー！マネね！俺の中学マネージャーとかなかったからさ」
愛華「そうなんだ」
薙「流石竜ヶ崎だな」
流石竜ヶ崎、か
私もまたバレー出来たらな……
そんな事を1日中考えていたらもう放課後
どうやって犬山侑紗さんに会おう？
私は男バレだし……
舞音「ｹﾗｹﾗ……桐山蒼之介に会えば必ず犬山侑紗も現われるワ……」
！！
舞音さん！
舞音「ｹﾗｹﾗ……返事しなくても大丈夫ヨ……見えているかラ……」
私は小さく頷き、男バレが使う、第3体育館に向かう
竜ヶ崎学園は、中学、高校、大学と1貫校なので、体育館が敷地内に4つあります
第3体育館に入ると、1人の人が寄ってくる
「こんにちは！女マネ志望の斉藤さん？」
愛華「あ、そうです」
青川「俺は男バレキャプテンの青川龍介。よろしくな」
確かこの人、元竜ヶ崎中学だ
何度か見た事がある
愛華「あ、キャプテンさん。1-Aの斉藤愛華です。今日はよろしくお願いします」
青川「更衣室が奥にあるからそこで着替えてきて」
愛華「はい。分かりました」
着替えて更衣室から出ると、隣の男子更衣室からあの気持ち悪い雰囲気が伝わってくる
愛華「まさか……」
隣に桐山蒼之介さんがいる……
とりあえず、向こうに行っても会えるだろうし体育館に戻ろう
体育館に戻ると、1年生数名が集まっていた
中には見覚えのある顔もいた
青川「あ、斉藤さん。1年生全員揃ったから来て」
愛華「はい」
1年生集団に寄ると、横から小さな声で
「え？女子？なんで？」
「まさかあのナリして男とか？」
「気持ち悪……」
きっと他中だった人達だな……
この外見でどうやって男に見えるんだろう……
価値観どうかしてるよ……
あー……関わりたくない……
今は犬山侑紗さんに会わなきゃいけないのに……
あぁ、人間は面倒臭い
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作者名：ムーンナイト-moonnight- | 作成日時：2018年1月21日 0時
