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其ノ拾捌 血の儀式 ページ18

愛華「えっと、どうすればいい?」
月「利き手は?」
愛華「右だよ」
月は私の右手を取ると
月「汝、人の子斉藤愛華。吾、妖界王子ムーン・ドラゴン。汝は血の儀式により、吾に使えし使となりて、主の血を受け継ぎ生涯を過ごす。
吾の血を飲み、主と使とならん」
月は短刀を懐から取り出し、鞘を抜き自分の手に手袋越しに刺す
何してんの!?
月は私の手を下に寄越し、手の中に貯める
生暖かくて少し気持ち悪い感触を感じて鳥肌が止まらない
月「飲め」
正直こんなグロいとは思わなかったけど、飲むしか選択は無く、ゆっくりと手の中に貯まった血を啜り、飲み込む
鉄の味が口の中いっぱいに染み渡り、頭が痛くなってくる
愛華「う……」
胸が熱い。苦しい。
そして一瞬、心臓を掴まれたかのような激痛が走る
愛華「うあっ……」
その激痛が走ると、すぐに全ての痛みが引いていく
愛華「ゲホッ……ゲホッ……」
咳き込む私を月は抱えてくれる

お姫様抱っこで。

正直普通の時の私だったら恥ずか死んでいただろう。
だけど今は頭がぼーっとして何も考えられなかった

その後、私は見知らぬ部屋で起きた
愛華「……?ここどこ……」
和風な部屋。落ち着く畳の匂い。
さっきまでのグロい光景が嘘のような平和な世界。
まるで別世界に来たような気分。
ぼーっとしていると
コンコンと扉を叩く音
愛華「はい?」

お早う御座います。愛華様。

愛華「……えっと?」

キラです。

キラ……?
愛華「あぁ!お屋敷で会った銀髪の!」

覚えていてくださったのですね。有難う御座います

愛華「どうしました?っと言うか、なんで入ってこないんです?」

そうですね。失礼します

扉を開けて入ってきたのはやっぱり慣れないメイド服のキラさん。
愛華「あ、あの。キラさん、この部屋って」
キラ「はい。この部屋は愛華様の御部屋に御座います」
愛華「え!?ってか……ここ、大蛇の館?」
キラ「紛れもなく大蛇の館ですよ」
愛華「なんで私の部屋が?」
キラ「この館には、家族全員、それぞれに部屋を設けているのです。」
愛華「そうなんですね……」
キラ「では食の間へ参りましょう」
愛華「え?」
キラ「主様が食の間でお待ちです」
愛華「わ、分かりました」
部屋を出て食の間に向かう
食の間に入ると、月含め数人が談笑していた
月「おう。愛華、体調は?」
愛華「うん。大丈夫」
月「そうか。なら良い。愛華」
愛華「ん?」
月「今いる人数だけだが、少し俺の家族を紹介しよう」
愛華「あっ、うん」

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作者名:ムーンナイト-moonnight- | 作成日時:2018年1月21日 0時

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