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其ノ捌 報告 ページ8

アルさんが目の前から消えて、私はそのまま呆然と立ち尽くしていた
後からドアの開く音がする
誰か入ってきた……!
私は我を取り戻して急いでトイレから出ていく
すれ違った人にぶつかってしまったけれど、謝りもせずそのまま図書室に走って逃げてしまった
海斗「愛華?遅かったな」
愛華「え?あー、うん」
啓太「もしかして大きいh」
愛華「啓太」
啓太「すんません」
愛華「ほら、そろそろ帰ろう。もう中等部じゃないんだから帰るのに時間かかるんだよ」
啓太「そーだなー」
図書室は中等部の館にあるので、高等部とは真反対。
帰るのに時間がかかってしまうのです
そうして私達3人は教室に戻った

放課後
啓太「ねむー……帰ろうぜー」
愛華「あっ、2人共先帰っていいよ!私ちょっと寄りたいところがあるから」
啓太「え、めずらしいなー」
愛華「まあね」
啓太は「そーかー。じゃあ先帰るか海斗」と言って教室を出ていく
海斗は少し心配した様な目で私を見てから啓太を追って教室を出ていく
私はほっと安心して、中庭に出る
中庭には人はほとんどおらず、静けさがあった
お昼の時もあまり人は見かけなかったけど、人気無いのかな
ベンチに腰を掛け、木々の擦れる音を聞く
人気が無いなら、いい休憩場所かもしれない

そんな夢は、すぐに壊される

横にはゆっくりと進む真っ黒で身体が溶けかけてる女性
あぁ、やっぱりどこでもいる……
ため息をつく
そんな私の前に1匹の犬が通る
あ〜……犬……
犬!?
凄い勢いで驚いた私にびっくりしたのか、その犬はこちらを向く
目が合ってしまった
愛華「いっ……!?」
小さな悲鳴を上げてしまった
犬の顔は正しく人面、人の顔だった
これが……「人面犬」?
予想以上にエグかった
驚く事に、その人面犬は口を開く
人面犬「何見てんだよ」
愛華「ひぇっ!?あ、す、すみません」
そう言われて急いで目を逸らす
人面犬は「ったく」と舌打ちをしてトコトコと歩いていってしまう
た、たしか人面犬を見たら報告するんだよね……?
でも……どうやって?
どうしよう……報告?連絡先とか知らないし……

ケラケラケラ……困ってるみたいだネ……

愛華「あ……こ、この前の……」

ケラケラケラ……タワシがアルちゃんに報告してあげようカ……

愛華「あ、アルさんのお知り合いですか!?」

ケラケラ……まあ、そうだネ……

愛華「誰だか分かりませんが、お願いします」

ケラケラケラ……いいヨ……ケラケラ……

そうして後ろから現れたのはアルさんだった

其ノ仇 愛華の初仕事→←其ノ漆 愛華にしか頼めないこと



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作者名:ムーンナイト-moonnight- | 作成日時:2018年1月21日 0時

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