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＊５５＊ ページ9
赤｢…ショータ？
ショータは前にさ、教えてくれたよね？
ドラゴンは、王を作りたい生き物だって。
国を作りたい生き物だって。
…だから、だよ。僕は王にはなれない。だから。｣
自分を押さえつけて、何とか呼吸を整える。
『…何でだよ。わかんねぇんだ、涼太のこと。
だから、教えてくれ。俺はお前を知りたい。』
・
・
・
・
・
もう、真実を知りたかった。
涼太のこと、全て。
『リョーヘイが言ってたんだ。
お前の目のこと。…もう、限界だ。
涼太、お前は…っ。王族なのか？』
涼太の目が泳ぐ。
すっと伏せられて。
すぐ俺を見た。
ずっと気づかなかった。
でも、リョーヘイの言う通りだった。
涼太の目の奥に銀色の光が見えた。
確かに雪の結晶が浮かんでいた。
赤｢…これから話すことは、全部僕の本当の話。
嘘偽りのない、僕が見てきたことで。したこと。｣
涼太はやっと、口を開いた。
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作者名：翡翠
| 作成日時：2020年9月25日 0時
