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＊５３＊ ページ7
『…なぁ、涼太。』
赤｢ん？どうしたの、ショータ(笑)｣
なんかおかしいよ、って笑う涼太。
俺は聞けるのか。
お前は何者なんだ？と。王族なのか？と。
…無理だ。聞く勇気がない。怖い。
涼太に嫌われたくない。
なんだよ、この感情。
人間ってめんどくさい。
ギリッと唇を噛み締めた。
・
・
・
赤｢ショータ、血が出てる。｣
涼太の手がふわっと伸びてきて、
俺の唇を優しくなぞった。
『…っ、俺は、涼太には嫌われたくない。』
赤｢何で？嫌うわけないよ。だってショータは。｣
『俺は涼太の何だ？ドラゴンか？契約者か？
俺は、ずっとお前のそばにいた。のに…っ。』
怖い。これ以上言葉にするのが怖いんだ。
涼太の悲しい顔を見たくない。
矛盾してる。悔しくて仕方ないのに。
涼太は俺を見つめたまま少し寂しそうに笑って。
ゆっくり俺から離れた。
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作者名：翡翠
| 作成日時：2020年9月25日 0時
