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＊６６＊ ページ20
赤｢…っ、何で？どうして…っ、
引かないの？人殺しなんだよ？僕。｣
『なんで引くんだよ。バカ野郎。』
涼太の体を離し、唇を重ねる。
『ありがとう、涼太。生きててくれて。』
それが本音だった。
無事に生きて、俺と出会ってくれたことが
何より嬉しいから。
涼太は目を見開いたあと、
静かにゆっくり、一筋の涙をこぼした。
・
・
・
・
・
今まで認められず一人で戦ってきた涼太。
俺が全部受け止めてやりたかった。
そしてこれからは俺が守っていくんだ。
そう決めたんだ、俺は。
『とりあえず…どうしたらいいんだ？
俺は、涼太の生まれた国に行ってみたい。
それで国の人達がどうなってるか知らないとな。
…涼太は、それでいいか？』
目を泳がせて、ぎゅっと体を抱き寄せて。
唇をきつく噛み締める涼太。
…不安だよな。怖いよな。
1度逃げた国に帰る、なんて。
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作者名：翡翠
| 作成日時：2020年9月25日 0時
