ひゃくよんじゅうに。 ページ46
その隙に俵担ぎにされてしまった俺はしんぺいさんを攻撃するわけにもいかず、そのまま動けなかった
恐らくみんなのところに向かっているんだろうな、と気が重くなる。インカムでゾムやひとらんに助けを求めても、きっとまだここに戻って来てないので徒労に終わるだろう
それに2人が俺に協力していたとバレて怒られるのは避けたい
俺はもはや無心になって運ばれた
.
意外なことに、着いた場所は会議室ではなく医務室だった。基地の中ではトップクラスに安全な場所だ
頭の上にはてなを浮かべていると、しんぺいが有無を言わせない強い口調で言った
「服。脱いで。今すぐ」
『…は？』
怪我してたっけ…。あ。そういえばしてたな…すっかり忘れてた
しんぺい神が怒りだす前に上の服を脱いで、その服に血が滲んでたことに驚いた。ここから血が垂れてたから、しんぺいさんは俺を見つけられたのか
背中の傷を見たしんぺい神は、処置が雑！とか縫わんとあかんのに！とかボヤいている
そんなに深かったのか。貧血の症状が軽かったからもっと浅い傷かと思ったな
手術台の上にうつ伏せにされて、消毒を済ませ手際よく縫っていくしんぺい神は終始無言だった
しんぺいさんの手が止まったので縫い終わったか聞くと何故か絶句している
「いや、…痛くないの？麻酔なしで縫ったんやけど…」
…そういうことか。別に痛くないと答えると、その表情が歪んだ
『なんでしんぺいさんが苦しそうな顔するんだ？別に痛覚くらいなくても…』
「ッ！！Aはよくても、俺が良くない！！だって痛覚がないってことは、それだけ死にやすいってことなんや！！出血してても気づかへんし、Aが思ってる以上に大事なんやぞ！！」
俺の胸ぐらを掴んだしんぺい神は、そうまくし立てた
…そんなこと俺だって分かってるさ。でもいつからか鈍くなって、ほとんど痛みを感じなくなった
ふとした瞬間に感じることはあれどもそれもごく稀で、少しの痛みで収まってしまう。俺にはどうすることもできない
何も喋れないでいると、しんぺい神もそう思い至ったのか、バツが悪そうに顔を伏せた
「ごめん。治そうと思って治せるもんじゃないっていうのはよくわかってる。でも、俺もみんなも、Aには死んで欲しくないんや。どうしてそんなに無理するん？」
『……』
俺だってみんなに死んで欲しくない。だから、俺は無理だってするし自分のことなんて気にしている余裕がない。俺が弱いから
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U - rpが来て主さんがwrwrdに再熱...というかこの界隈を思い出してくれたらなぁっと思い帰ってきました。もうこの作品も2年経ちますね、気が向いたら続編を書いてくれたら幸いです (4月8日 16時) (
レス) id: 2a32fc0009 (このIDを非表示/違反報告)
海老天2(プロフ) - 久しぶりですね、wrwrdに再燃したのでまた何周も見させていただいてます。もう何周見たのでしょうか…数え切れません。完結してしまったんだなと思うと少し辛いですが、この作品が残っているだけで私は嬉しいです。どうか作品を書いている主様が元気でありますように (12月20日 0時) (レス) id: 33cb616463 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - まじ好きです。ぜひ更新していただきたい。 (12月9日 10時) (レス) @page50 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
アジフライ - もう20周目は行ったのではないでしょうか…もう界隈から離れてしまったのかもしれませんが、作品を消さないでくれてありがとうございます。いつかまた、気が向いた時にでも更新していただきたいです…私がこの界隈を離れても、この作品は読み続けると思いますので… (10月31日 12時) (レス) @page50 id: 0a174f529f (このIDを非表示/違反報告)
U - 停止してからも読まれ続けているのも珍しいですよね。各有私もそのひとりなのですが....作者様の心身ともに健康を祈ってます。今7週目ﾃﾞｽ((ﾎﾞｿｯ… (10月30日 22時) (レス) id: 3d178da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山田。 | 作成日時：2022年7月26日 3時
