ひゃくさんじゅうきゅう。 ページ43
まぁ知ってた。
グアルとの戦争が始まる。そう聞いたのはゾムとひとらんに色々打ち明けてから翌日の事だった
それを俺に伝えたゾムは複雑そうな顔をしている
「すまん。俺たちからグルッペンに色々言ったんやけど…大分前から決まっててな。俺とひとらんの意見だけじゃ宣戦布告するのを止められへんかった」
ゾムは完全に落ち込んでいる。そんなのゾムのせいじゃないのに
俺は頭をガシガシと掻いた
『らしくないな。そんなの誰でも防ぎようがないだろ。特に戦争は、いくら頑張っても個人で止めるのは無理だ』
「…俺、怪我せんように気をつけるな。他のやつにも言っとくわ、気ぃつけろやって」
『あぁ。それだけでも充分ありがたいよ』
俺が少し笑ってみせると、ゾムもホッとしたように笑った
.
あれから1週間後
俺はグルッペンのしつこい戻って来いコールを振り切って、なんとかフリーで動けるようにした
戦争は明日から開戦となる。我々国とグアルのちょうど間にある荒野で戦うそうだ
戦える幹部は全員戦場に出撃するらしく、かなり厄介だ
ある程度あたりをつけて行動しないと、絶対に誰かは死んでしまうだろう
…みんなまとまって行動してくれないだろうか
俺はまた誰かが死ぬのを見ないといけないのか…とどこか諦めに近い感情で戦場へと出発した
今出発すれば開戦前には着くだろう
ゾムからこっそり貰った壊れかけのインカムを付けて、ひとらんに貸してもらった馬で我々国をあとにした
戦地に着く頃には、既に砦にはみんな揃っていた
ちなみに我々国の守りは幹部以外の精鋭兵たちで固められている。普段より手薄にはなるが、それは相手も同じことだから問題はない
今この場にいるのは総統、幹部、その他には大量の兵隊が居る
数にして一万くらいか。相手は事前に調べた情報によると幹部は8人、兵隊は約八千くらいだ
数では勝っているものの油断は禁物
なんせ俺が狙っているのは総統と幹部全員の生存だからな
…未来が分からない事が、こんなにも恐ろしいとは。
俺は砦の上に飛び乗り隠れつつ、兵士たちへ激励をしているグルッペンとその横にいるトントンを眺める
ここからだと声は聞こえないが、その表情は希望に満ち溢れている
目を閉じて精神統一していると話が終わったみたいで、配置につくべく幹部に引き連れられて兵たちは次々と砦を出た
『…行くか』
その様子を見て俺は砦から飛び降りて走り出した
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U - rpが来て主さんがwrwrdに再熱...というかこの界隈を思い出してくれたらなぁっと思い帰ってきました。もうこの作品も2年経ちますね、気が向いたら続編を書いてくれたら幸いです (4月8日 16時) (
レス) id: 2a32fc0009 (このIDを非表示/違反報告)
海老天2(プロフ) - 久しぶりですね、wrwrdに再燃したのでまた何周も見させていただいてます。もう何周見たのでしょうか…数え切れません。完結してしまったんだなと思うと少し辛いですが、この作品が残っているだけで私は嬉しいです。どうか作品を書いている主様が元気でありますように (12月20日 0時) (レス) id: 33cb616463 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - まじ好きです。ぜひ更新していただきたい。 (12月9日 10時) (レス) @page50 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
アジフライ - もう20周目は行ったのではないでしょうか…もう界隈から離れてしまったのかもしれませんが、作品を消さないでくれてありがとうございます。いつかまた、気が向いた時にでも更新していただきたいです…私がこの界隈を離れても、この作品は読み続けると思いますので… (10月31日 12時) (レス) @page50 id: 0a174f529f (このIDを非表示/違反報告)
U - 停止してからも読まれ続けているのも珍しいですよね。各有私もそのひとりなのですが....作者様の心身ともに健康を祈ってます。今7週目ﾃﾞｽ((ﾎﾞｿｯ… (10月30日 22時) (レス) id: 3d178da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山田。 | 作成日時：2022年7月26日 3時
