ひゃくいち。 ページ5
ビシイ！と指を差し不満気にしているゾムの後ろで、誰かが訓練場に入って来たのが見えた
『あー、ここまでみたいだな』
「は？まだ始まったばっかりやろ…って」
俺の視線の先を見たゾムがサァッと顔を青くした
いつの間にかできていたギャラリーたちがモーゼのように割れて、その道をトントンが歩いてくる。
笑顔に反して顔色が最悪だから威圧感が半端なく、逃げ出そうとしたゾムも足を止める結果となった
「なぁにやってるんですかねぇ…自分の仕事も終わってへんのに…なぁゾム？」
「い、いいやっ、ちゃいますやん、自由なところが俺のいいところ…みたいな〜…。すみませんでした」
ゾムが言い訳を言っている間も、トントンの表情は笑顔で固定されたままピクリとも動かなかった。俺まで怒られている気分だ
ゾムが謝るのもわかる。何故ならトントンは鬼を背負っているからだ
あれーまだ幻覚が見えてるー薬効かなかったのかー、と現実逃避していると、その矛先が俺の方にも向いてきた
「AもAで病人が何しとるん。安静にしとけって言われへんかったか？それともそんなにぺ神に掘られたいんか？」
『…すみませんでした。それだけは勘弁してください』
…怖すぎだろ。思わず敬語が出た
俺たち2人が背筋を伸ばして怯えていると、思わぬ助け舟が来た
「まあまあ、そんなに怒らんであげて？」
「大先生？」
「あなたたちの罪は…僕と比べたらほんの些細なもの…」
「大先生？？？」
シャララーンとキメ顔で全然キマっていないことを言ってこちらに歩いて来た大先生の襟首をトントンが逃げられないよう掴んだ
反省しているんです！！どうか、どうかお慈悲を！と半泣きで言う大先生を容赦なく持ち上げてどうしてやろうかと迷っているであろうトントン
一体何やらかしたんだ…
久々に見るその光景を懐かしく思い見ていると、ゾムにまた手を引っ張られた
「今のうちや…！」
『ちょ！』
.
「…ﾊｧ…ﾊｧ…フゥ。ここまで来れば大丈夫やろ！じゃ、俺は
そう言い残し、俺の返事を聞く前にさっそうとダクトに入り何処かへ行ってしまった
…俺、こんなに振り回されてたっけ？
…そういえばそうだな。いつもこんな感じだった。ループに入る前は、よくこうしてゾムの破天荒な行動に振り回されてた
…あの頃に戻りたい。何も知らなかった、あの頃に。
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U - rpが来て主さんがwrwrdに再熱...というかこの界隈を思い出してくれたらなぁっと思い帰ってきました。もうこの作品も2年経ちますね、気が向いたら続編を書いてくれたら幸いです (4月8日 16時) (
レス) id: 2a32fc0009 (このIDを非表示/違反報告)
海老天2(プロフ) - 久しぶりですね、wrwrdに再燃したのでまた何周も見させていただいてます。もう何周見たのでしょうか…数え切れません。完結してしまったんだなと思うと少し辛いですが、この作品が残っているだけで私は嬉しいです。どうか作品を書いている主様が元気でありますように (12月20日 0時) (レス) id: 33cb616463 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - まじ好きです。ぜひ更新していただきたい。 (12月9日 10時) (レス) @page50 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
アジフライ - もう20周目は行ったのではないでしょうか…もう界隈から離れてしまったのかもしれませんが、作品を消さないでくれてありがとうございます。いつかまた、気が向いた時にでも更新していただきたいです…私がこの界隈を離れても、この作品は読み続けると思いますので… (10月31日 12時) (レス) @page50 id: 0a174f529f (このIDを非表示/違反報告)
U - 停止してからも読まれ続けているのも珍しいですよね。各有私もそのひとりなのですが....作者様の心身ともに健康を祈ってます。今7週目ﾃﾞｽ((ﾎﾞｿｯ… (10月30日 22時) (レス) id: 3d178da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山田。 | 作成日時：2022年7月26日 3時
