ひゃくさんじゅうご。 ページ39
…ハァ。意地を張るのもここまでか。それに腹にダイブされて忘れてたが俺も聞きたいことがあるんだった
『…分かった。答えられる範囲で答えよう。ただ、一つ聞きたい事がある』
俺がそう言うとゾムとひとらんはガッツポーズをした
「よっしゃ！そんで、聞きたいことって？」
俺は深呼吸して、深刻な面持ちで言った
『…今日は何日だ？』
ゾムはそんなことか、と思った事が丸出しの顔で言った
「12日やけど？」
『！！！』
…やった。ついにやったぞ。俺は、今日…昨日を抜け出せた！
何がよかったのか全く分からないが、ここ何年かはずっとここで停滞していたんだ
ようやくだ。ようやく…昨日を乗り越えた
体から力が抜けて、ふらりとベッドに倒れ込んだ。忘れてたかのように心臓がバクバクと脈打っている。震える手で緩む頬を押さえた
「A？やっぱりどっか痛むの？」
『いや、……ただ…どっと疲れが出ただけだ…。』
ひとらんはそんな俺を見て不思議そうにしている。ゾムは待ちきれないといった風に言った
「…なぁ。やっぱあれは夢やないんか？」
『……アレとは？』
「繰り返した事…やな。なんかAが死んだと思ったら、次の瞬間にはAが軍を抜ける直前のタイミングまで戻ってた。言うて思い出したの昨日なんやけど」
『そうか…。どこまで覚えてる？』
「…昨日Aが死んだってことくらい？」
『……そうか。それは夢だ。忘れろ』
「は？なんで…」
ゾムが怒り出しそうなところで、ひとらんが言った
「ね、ねぇ！ついていけないんだけど！繰り返したとか、Aが死んだとか…！」
「…信じられんかも知れへんけど、俺は昨日を二回経験してんねん」
「はあ？どういうこと？」
ゾムが話し始めて即座に素っ頓狂な声をあげたひとらんは、長くなると思ったのかベッドの淵に腰掛けた
「実はな……」
俺はその説明を黙って聞いていた。どこまで把握しているのか、ゾムを巻き込んでいいのか。悶々と考えていると説明し終わったらしく、ゾムはこちらに向き直した
ひとらんは考え込んでいる
「そんで、もう一つ質問なんやけど」
ふむ。聞く限りだと前回の俺が死ぬ直前のことしか覚えてないっぽいな
『…なんだ』
「俺は…いや、俺たちってほんまはもう死んでるんやない？」
『……ノーコメントだ』
俺が思わず目を伏せると、2人は息を呑んだ
そりゃそうだ。言外にそうだと言っているようなものだからな
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U - rpが来て主さんがwrwrdに再熱...というかこの界隈を思い出してくれたらなぁっと思い帰ってきました。もうこの作品も2年経ちますね、気が向いたら続編を書いてくれたら幸いです (4月8日 16時) (
レス) id: 2a32fc0009 (このIDを非表示/違反報告)
海老天2(プロフ) - 久しぶりですね、wrwrdに再燃したのでまた何周も見させていただいてます。もう何周見たのでしょうか…数え切れません。完結してしまったんだなと思うと少し辛いですが、この作品が残っているだけで私は嬉しいです。どうか作品を書いている主様が元気でありますように (12月20日 0時) (レス) id: 33cb616463 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - まじ好きです。ぜひ更新していただきたい。 (12月9日 10時) (レス) @page50 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
アジフライ - もう20周目は行ったのではないでしょうか…もう界隈から離れてしまったのかもしれませんが、作品を消さないでくれてありがとうございます。いつかまた、気が向いた時にでも更新していただきたいです…私がこの界隈を離れても、この作品は読み続けると思いますので… (10月31日 12時) (レス) @page50 id: 0a174f529f (このIDを非表示/違反報告)
U - 停止してからも読まれ続けているのも珍しいですよね。各有私もそのひとりなのですが....作者様の心身ともに健康を祈ってます。今7週目ﾃﾞｽ((ﾎﾞｿｯ… (10月30日 22時) (レス) id: 3d178da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山田。 | 作成日時：2022年7月26日 3時
