ひゃくにじゅうさん。 ページ27
『あ。その前にこれを』
そう言って俺はグルッペンから受け取った手紙を差し出した
「む…カタリナ」
「はい」
そう言って秘書が受け取ろうと前に出てくる
『あー…っと。言いにくいんですが、これは陛下に直接渡せとの命令で…』
「…。分かりましたよ。内容を見なければ良いのですね？針などの危険物がないか確認させてもらいます」
『どうぞ』
そう言って秘書が手紙を確認している間に、気配を探っておく
…あの柱の陰に1人。玉座の裏に1人。壁の裏、天井の上にも1人ずつ居る。そして扉の向こうには大量の兵士たち、と。
ハァ…分かってはいたが本当に四面楚歌だな。敵対した瞬間に死ぬわ
「ふむ…怪しいところはないでしょう」
『なら渡してください』
秘書は少し不服そうにしながらも王へ手紙を渡して、王はそれに目を通す
「……はっはっは！貴殿はさぞ大切に思われておるのだな。この手紙の内容、しかと受け取った。それで、聞きたいことと言うのは…」
その一瞬の間に緊張が走った。俺の気のせいかも知れないが、王も心なしか顔が強張っている
「…この、奇妙な時間のループ現象についてだ。どうにも貴殿のまわりで死者が出ると時間がある地点まで巻き戻るみたいなのだ。何か心当たりはないか？」
なるほど。何故記憶を保持出来ているのかは分からないが、きっと色々調べて俺たち我々国へと辿り着いたのだろう
恐らく幹部の中で俺だけが死んでないので、俺に接触してきたのだ
実際には俺が死んだら強制的にそのループの最初に戻るので、俺が死んだ事を知らないってだけだろうが
『心当たりがあるとして、王は何をしようとしておられるのですか？』
「……なに。このループを終わらせる方法を知りたいだけだ。もううんざりなのだ…、何をしても、世界が急に過去に戻ってしまう。私が成し遂げたこと、これからやりたいことも、全て…なんの前触れもなしに無かったことになってしまう」
王は目に光が無かった。そんな王を見ていると、何故か鏡を見ているような錯覚を覚えた
……そうか。俺は自分の事ばかりで、その可能性に気づけなかった。いや、目を背けていたんだ
下手にこのループを認識してしまったら、苦痛以外の何物でもないだろう
「私は、自ら命を絶った事もある。だが、次の瞬間にはまた生き返っておるのだ。信じられないなら信じなくてもよい。ただ、答えてほしい…
貴殿は、このループについて何か知らないか？」
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U - rpが来て主さんがwrwrdに再熱...というかこの界隈を思い出してくれたらなぁっと思い帰ってきました。もうこの作品も2年経ちますね、気が向いたら続編を書いてくれたら幸いです (4月8日 16時) (
レス) id: 2a32fc0009 (このIDを非表示/違反報告)
海老天2(プロフ) - 久しぶりですね、wrwrdに再燃したのでまた何周も見させていただいてます。もう何周見たのでしょうか…数え切れません。完結してしまったんだなと思うと少し辛いですが、この作品が残っているだけで私は嬉しいです。どうか作品を書いている主様が元気でありますように (12月20日 0時) (レス) id: 33cb616463 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん - まじ好きです。ぜひ更新していただきたい。 (12月9日 10時) (レス) @page50 id: c8a05a8ee5 (このIDを非表示/違反報告)
アジフライ - もう20周目は行ったのではないでしょうか…もう界隈から離れてしまったのかもしれませんが、作品を消さないでくれてありがとうございます。いつかまた、気が向いた時にでも更新していただきたいです…私がこの界隈を離れても、この作品は読み続けると思いますので… (10月31日 12時) (レス) @page50 id: 0a174f529f (このIDを非表示/違反報告)
U - 停止してからも読まれ続けているのも珍しいですよね。各有私もそのひとりなのですが....作者様の心身ともに健康を祈ってます。今7週目ﾃﾞｽ((ﾎﾞｿｯ… (10月30日 22時) (レス) id: 3d178da5c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山田。 | 作成日時：2022年7月26日 3時
