ろく。 ページ8
翌日。
もうあの国にしばらく用はないので、次に救う予定の場所へと向かっている。
何度か我々軍の通信を盗聴したが、またファントムを探しているらしい。
見つかるわけないのに…と毎回思うが、グルッペンは言ってもやめないだろう
次は…ローワ帝国だ。帝国の幹部は中々の手練れで、毎回苦戦するが…、まあ今回もあの作戦で何とかなるだろう
ローワ帝国…。我々国と同じくらいの規模の、製鉄で有名な国だ。
ちなみにこの国はほっといても数ヶ月後に滅びる。何故ならラトル共和国に喧嘩を売って周辺の国から袋叩きにされるからだ。
既に共和国との仲は悪いので、絞れるだけ絞っておこう、ということでグルッペンが明後日に交渉にくる。
よし…ここが第一の鬼門だ。気を引き締めていこうか。
.
.
明後日の夜。
帝国へ馬車で来たグルッペンは、護衛に囲まれそのまま城へと入って行った。俺は城の屋根の上から、それをこっそりと見ている
そろそろ行かないとな
俺はそう思いダクトから城の内部へと侵入した。
ダクトを這っていき、来客用に作られた豪華な部屋の上まで来て中の様子をうかがうと、護衛の中にゾムがいた
よし！今回はゾムだ。大体はゾムやコネシマやシャオロン、トントンなのだがたまにチーノなどが居ると本当に苦戦する。
何故かって？…あまり強くないからだ。エミさんだった場合はほぼ詰みである。それほどここの幹部は厄介なのだ。
一回だけエミさんが来た時に切り抜けられそうなことがあったが、そのあと普通にグルッペンを庇って死んだ。俺が。
……お。動き出したみたいだ。
部屋の中に煙幕が張られ、視界が真っ白になる。
これはパターンBだ。なのですぐにダクトから出て、厄介な幹部に斬りかかって始末しようとしたが…
ガンッ！と体重の乗った一撃は受け止められてしまった
『ﾁｯ……』
「…お前強いな。誰だ？護衛には居なかったが」
『生憎、お喋りしている暇はない！』
コイツさえ足止めしておけば、ゾムがグルッペンを守りきってくれるだろう
ゾムたちに会話を聞かれないようわざと戦闘音を大きくするよう立ち回る
煙で視界が悪いので、互いに誤射らないよう銃は使えない。
ソイツが振るう剣を受け止める
『ｸﾞｯ…！』
相変わらず重い…！
ギリギリとお互いの剣が音を鳴らす
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fact - 前作を久しぶりに拝見させてもらっていたら新作が出ていたので驚き、すぐさま読みました。前作と同じで次がとても気になって仕方なくなります…これからも応援してます。無理しない事を優先に更新まってます！素敵な作品をありがとうございます✨ (2022年6月7日 16時) (
レス) id: 5d3c36cea5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山田。 | 作成日時：2022年5月29日 14時
