よんじゅうなな。 ページ49
そのままダクトを経由して、裏口へと向かう。ダクトから見たが廊下は慌ただしく兵士たちが走り回っていて、とてもじゃないが見つからずに動くのは無理だ
ダクトから図書室へと降り立ち、音を消しながら歩く
エーミールが居たが、本を読んでいてこちらには気づかなかった
図書室のドアを開けると、後は右に向かって廊下を直進すれば裏口がある
最後まで気づかなかったエミさんに少し複雑になりながら図書室を出ようとすると、急に後ろから撃たれた
血が足りなくて頭が回らず、俺は躱す動作すらとれずに銃弾は足を直撃した
「えっ！？て、敵襲？！」
「…エミさん、とりあえずこっち来て。エーミール真っ先に狙うなんて、悪い奴やな。何者や？」
ドアを開けると恐らく撃たれる。ここでゾム相手に逃げ切れるとは思わないので、両手を上げて降参の意を示す
そのままゆっくりと振り返り言う
『ファントムだ。ソイツを狙ってきたわけじゃない。この城に間違って入り込んでしまっただけだ。オスマンとチーノに聞けば分かる』
「ふーん…。じゃあ2人に確認するから一緒に来て」
「わ、私は…？」
「…侵入者ここにおったし、また本読んでてええんちゃう？警報鳴っても気づかへんくらい面白い本やったんやろ？」
「え？警報鳴ってたんや！？…そうさせてもらいますわ」
エーミールは本を読むのにまた没頭し始めた
ゾムは手招きしている。何かあってはいけないと、銃は構えたままだ
俺がゾムに駆け寄ると、何故かゾムは引いている
「あー…っと。俺がこんな事言うのもアレなんやけど、それ止血せぇへんの？」
『…そうだった。少し待ってくれ』
俺が止血している間、ゾムは予定の空いている幹部たちに招集をかけているようだ
それから俺の手元をガン見しながらボソっと呟いた
「随分と慣れてるんやな…」
『……(慣れた…というか慣れざるを得なかったというか)』
俺の応急処置が終わり、歩き出した
後ろにはゾムがいて、銃を突きつけられているので逃げようにも逃げられない状態だ
…気が重い。アイツらとまともに顔を合わせるのは数ヶ月ぶりだからだ
まだギリギリ俺だとバレていないが、それも時間の問題だという事を俺は知っている
会議室へとついてしまった。ゾムが扉を開けるように促す
…一つ深呼吸をし扉を開けると、そこにはグルッペン、トントン、オスマン、チーノ、ショッピ、ロボロが居た
皆が一斉にこちらを見る
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fact - 前作を久しぶりに拝見させてもらっていたら新作が出ていたので驚き、すぐさま読みました。前作と同じで次がとても気になって仕方なくなります…これからも応援してます。無理しない事を優先に更新まってます！素敵な作品をありがとうございます✨ (2022年6月7日 16時) (
レス) id: 5d3c36cea5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山田。 | 作成日時：2022年5月29日 14時
