にじゅうに。 ページ24
『…敵と監視カメラが死ぬほどある。ついて来い』
俺は少し迷った後、そう答えた
「信用してもいいですか？…本人に聞くのもアレやけど」
ショッピは俺のことを疑っているようだ。まあ確かに、俺が第三勢力ではないとも限らない
……仕方ない、か
『俺はファントムだ。だから信用していい』
「…！その名前、どこで？…もしそれがほんまなら、脱出するまでとは言わずに拠点まで着いて来て欲しいんすけど」
『それは…(ここで断ったら怪しまれるか…)
分かった。行こう』
「よっしゃ。それじゃあ行きましょ」
この場で疑われてショッピを一人で行かせるのは得策ではない。やむを得ず嘘をついたが、我々軍の拠点に着く前にしれっと俺は消えよう
地下からの階段を上り、警戒しつつ扉を開けクリアリングをする。そのまま廊下の曲がり角まで行き、その先にも敵が居ないことを確認する
ハンドサインでこちらに来てもいいことを伝える
それを何度か繰り返し、ようやく俺がロープをかけ侵入した所まで来れた俺たち
窓を開け、出ようとすると突然警報が鳴り出した
「…え？」
驚いて固まっているショッピを担いで、窓から飛び出してロープを使い着地した。ショッピを地面に降ろす
『ついて来い。この警報は俺が注意を逸らさせるために仕組んだものだ』
そう言って俺は走り出した。ショッピは少し目をまわしていたようだが、すぐに状況を理解してついて来た
「……(ファントムっていうのはほんまっぽいな)」
『……(つい嘘をついてしまった。なんでこのタイミングで警報が…？俺が殺した奴から返事が来なくてバレたのか？)』
監視カメラの死角を走り抜け、ようやく要塞から少し離れた住宅が並ぶ地区へと来た
立ち止まり、やはり行けない旨をショッピに伝える
『…やはり俺は行けない、お前1人で戻れ』
「はぁ…その理由を聞いてもいいっすか？」
『…話せば長くなる。とにかく俺は行けない。行くわけにはいかない』
「それは…あんたが、Aやから？」
！？…なんで、バレて…？
いやいやいや、確証は得られていない筈。コレはハッタリだ
『A…お前らの仲間の1人だろう。俺はソイツではない』
「ふーん…ならええんですけど」
ショッピは顎に手をあて、目を細めている
「とにかく、一緒に来て貰わんと俺がトントンさんとかに怒られるんや。だから…」
ガンッ！！！
『！！？』
突然ショッピが撃たれ、その体が傾く
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fact - 前作を久しぶりに拝見させてもらっていたら新作が出ていたので驚き、すぐさま読みました。前作と同じで次がとても気になって仕方なくなります…これからも応援してます。無理しない事を優先に更新まってます！素敵な作品をありがとうございます✨ (2022年6月7日 16時) (
レス) id: 5d3c36cea5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：山田。 | 作成日時：2022年5月29日 14時
