第38話 ページ41
休憩が終わったあと、また練習を始めるみんな。
今度はメンバー全員が歌う曲の振り合わせらしいんだが…
璃奈「はぁ、はぁ、」
やはり璃奈が少し遅れているのが見てわかる
体調が良くないのはあからさまな感じだ。
璃奈ちゃんボードで顔の表情はいつもの変わらずのようだが、多分顔は赤いはず
見ていられない…
「ごめん！みんな一回ストップ！」
俺がそう声を掛け停止させる
そのまま璃奈の方に駆け寄り
ひょいと抱き上げ
「ちょっと璃奈を借りるぞ」
そう言い残し部室を出て
「璃奈、お願いを一つ聞いてくれ」
璃奈「なに？」
「一度、璃奈ちゃんボード外してもらっていいか？」
璃奈「どうして？」
「璃奈、風邪ひいてるだろ？それなら顔も少し赤いはずだし。お願いだ」
璃奈「……。やだ。外さない」
「な、なんでだ？」
璃奈「私、風邪ひいてない。動きが悪かったりしたのも別の原因のせい」
「別の原因？風邪以外になにが！」
璃奈「わからない…。けど、風邪はひいてない！」
ここまで璃奈が意地をはるのが珍しい。
いつもならこんなに強く当たっては来ないはずなのに…。
そのまま、沈黙が続く
璃奈「……。どうしてそんなに気にかけてくれるの？」
先に沈黙を破ったのは璃奈の方だ
なにを言うのかと思えば、心配するのなんて当たり前だ
「心配だし、無理をして欲しくないからだ」
璃奈「無理なんてしてない。だから大丈夫」
「璃奈。強がらないでいい。素直になってくれ」
璃奈「…」
「璃奈」
そのまままた沈黙が続く
どちらとも引かないというのは目に見えてわかる
ただ、今回ばかりは俺だって引くことはできない。
風邪といっても放っておいたら悪化し大変なことになる
璃奈「……。Aさんが見てくれるって聞いたから張り切って良いところ見せようとしてた。夜遅くにまで頑張って振りの練習して、一番良かったって言ってもらおうと思ってた。だって、表情で表現するの苦手でできないから」
そのまま璃奈は泣きそうな声で続けていくが
そんな思いがあったのか、と俺は罪悪感を感じた
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ドラ丸(プロフ) - ロッキーさん» コメントありがとうございます！たしかに今の娯楽はそういったものばかりしかないですよね。笑 更新が遅くなったりしますが引き続きよろしくお願い致します。 (2020年4月16日 0時) (
レス) id: ea785ab1af (このIDを非表示/違反報告)
ロッキー - いやあ、面白くて一気に読んでしまいました！なんせ今の娯楽がネット小説読み漁るくらいしか無くて 笑 続き楽しみに待ってます！ (2020年4月15日 20時) (レス) id: 5ecc529164 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ドラ丸 | 作成日時：2020年1月13日 2時
