第25章 ページ29
そして樋口は横目でチラリと太宰と国木田のほうを見ながらも、依頼について話し始める
樋口「それで、依頼と云うのはですね…我が社のビルジングの裏手に……最近善からぬ輩が屯している様なんです」
……変人慣れてるんだろうなぁ、例えば首領とか←
谷崎「善からぬ輩ッていうと？」
樋口「分かりません、ですが襤褸をまとって日陰を歩き、聞き慣れない異国語を話す者もいるとか」
国木田「そいつは密輸業者だろう」
『ふぉっ？！』
ヌッと国木田君がいきなり話に戻ってきて驚いた…いや、うん来るのは知ってたけど
国木田「ふぉっ？！とは何だ、小娘…………軍警がいくら取り締まっても船蟲のように湧いてくる、港湾都市の宿業だな」
樋口「ええ、無法の輩だという証拠さえあれば軍警に掛け合えます、ですから____」
国木田「現場を張って証拠を掴めか……」
国木田は一度目を瞑り目を開けると敦と萌愛の方を見た
えっ、もしかして私も行くの？
国木田「小僧、小娘 お前らがいけ」
敦「『へっ！？』」
うーんと……マジッすか…
国木田「ただ見張るだけだ、それに…密輸業者は無法者だが逃げ足だけが取り得の無害な連中_____初仕事には丁度良い」
敦「でっ、でも」
国木田「谷崎、一緒に行ってやれ」
ナオミ「兄様が行くならナオミも随いて行きますわぁ」
あーぁ、まぁ………こうなったら敦君たちの邪魔にならないようにしながらナオミちゃんと谷崎君の手当てだけでもやるしかないよね、万が一だってあるんだし頑張らないと
数分後、敦君と私は必要なものを鞄に入れていた
そして勿論私は応急セットを詰めている
敦君…大丈夫か？恐ろしくカッチンコッチンだ、まぁ初仕事なんだから仕方がないのかもしれないけど…
国木田「おい小僧、小娘…不運かつ不幸なお前の短い人生に些かの同情が無いでもない、故にこの街で生き残るコツを一つだけ教えてやる」
国木田はそういうと敦たちに一枚の写真を見せた
おっ、芥川君だ…この写真誰が撮ったんだろうな、そして国木田君随分な云い様だな、普通に教えてくれれば良いのに
国木田「こいつには遭うな、遭ったら逃げろ」
敦「この人は_______？」
太宰「マフィアだよ、尤も他に呼びようがないからそう呼んでるだけだけどね」
うん？何で私は太宰さんに顎を頭に乗せられているんだ？その状態で喋られると振動が全部来るんだけど
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 55人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
眼鏡笹団子(プロフ) - ケロ太郎さん» 応援ありがとうございます！楽しんでもらえるように、楽しい話をどんどん作っていきますね！！ (2019年11月20日 18時) (
レス) id: 5fbe94ee27 (このIDを非表示/違反報告)
ケロ太郎 - LINEの方でいつも楽しく読ませてもらってます。これからも頑張ってください！ (2019年11月20日 13時) (レス) id: 8b68688e54 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：眼鏡笹団子 | 作成日時：2019年11月19日 22時
