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それから放課後になって、オッパと一緒に帰ろうと下駄箱についた時。
「…あ、スマホ忘れた。」
靴を脱いで教室の方まで行こうとしたら、腕を掴まれた。
WN「俺が取ってくるから、ここで待ってて。」
オッパは私を置いて、さっさと行ってしまった。
んんん、好き…。
何気ない優しさが私の心にしみる。
オッパは今日1日私にいろいろ合わせてくれたり、気をつかってくれていた。
本当に、オッパが彼氏なんだ…。
そういう気遣いが、私に現実をつきつけてくる。
ミンギュが同時に出てきてしまうから…。
MG「返事は今じゃなくてもいいから。」
結局そう言いくるめられて、終わってしまった。
ミンギュのことは好きだった。だからこそ、遅くはなったが振り向いてもらえたことは嬉しかった。
でも、今の私にはオッパがいる。私が辛かったとき、オッパがいてくれた。オッパが辛かったときは、私が寄り添った。
痛みを知った者同士、お互いの存在が大きいんだと思った。
ミンギュにはちゃんと、そのことを言うべきだよね。
WN「何考えてんの?」
「びゃっ!?」
気がついたらオッパが私の前でスマホをぷらぷらさせてた。
「ありがとうオッパ!」
WN「いいえ。…そういやここ、前お前がミンギュに彼女が出来たって言って落ち込んでたよね。」
オッパは私にスマホを渡して、懐かしむように辺りを見回す。
「あ…!そんなこともあったね!そしたらオッパがいっぱいアメちゃんくれたんだよね!…あのときのオッパがね、魔法使いみたいに思えたんだ。」
懐かしいなあ、あのときはオッパと付き合うなんて考えもしなかったなあ…。
WN「魔法使いって…。大袈裟だろ。」
踏んでた靴のかかとを直しながら、自嘲気味にオッパはそういった。
ホントだよ。オッパは私の魔法使い。それは今もきっと変わらないと思うな。
「…ふふ、ウォヌオッパ好きだよ。」
WN「急になに…。」
「オッパはあ〜〜?」
WN「…ホント呆れる。」
「言ってくれないの?」
WN「今度ね。」
「うっわ!ないわー!!」
黙って先に行くオッパを急いで追いかけた。
やっぱ私はオッパが好き。
好き好き大好き!!
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作者名:モモタロ | 作成日時:2017年1月29日 13時