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納棺師サイド
『クラークさん、流石に任せすぎたわね。助けに行ってくるわ。あと三つもあるんでしょう？』
「ええ。気を付けてね。いざとなったら助けに行くけど、」
はー、と息を吐きながらAさんは自らの頬を鼓舞するように叩く。
大丈夫よ、死ぬわけじゃない、と言い聞かせるように軽く膝を叩いて深呼吸をした。
『ところでカールさん。口紅を忘れたって言っていたけど。』
「えっ？あっ、はい。」
『誰の顔を描こうとしていたの？』
どきりとした。
これは言っていいのか。貴方です、なんて。
こっちを見る深い茶色の両目に耐えきれなくなって声が小さくなってしまった。
「Aさん、です」
吃驚したみたいに普段は少し寄せられている眉が上がる。
そんな表情するんだ、と思わず見つめてしまった。
その後わかった、と言った後ラフな格好であるスキニーのポケットかを何か取り出す。
『これ。使って頂戴。直接塗ってもいいけど、塗るための筆くらい持ってるでしょ？』
「え？えっ？」
手のひらに握らされたのはAさんらしいシンプルな黒のスティック状の口紅。
『気に入ってるから、大事に使って頂戴ね。貴方だから託すのよわかって。』
確認するように笑って、クラークさんを助けるべくAさんはこちらに背を向けて走り出してしまった。
ぽかん、としているとくすくすと笑い声が聞こえた。
「早く、描きにいかなくていいの？」
「ぁ、は、はい、」
こんな口紅使ってるんだAさん。
落とさないようにしっかり握って棺まで行くとダイアーさんも付いてきた。
「本当にそっくりね。」
「…これが仕事なので、」
「貴方Aの事好きなのね。」
「…まあ、そ…ッ！！！？」
ばっ、と退くと可笑しそうに笑ってるダイアーさん。
言ったりしないわ、と腹を抱えている。本当かどうか心配だ。
「その口紅ね、私達女性陣からの誕生日プレゼントなのよ。みんなで選んだのよ。彼女いつもキツめな真っ赤なの使ってるから。それもそれで似合うけどね。」
「そうなんですか。」
気が付けば興味津々にダイアーさんの話を聞いていた。
慌てて人形を完成させて、内密に、と小さく言うとダイアーさんはやっぱり可笑しそうに笑って、いつでも協力するわ、と笑った。
ーーーーーー
よく納棺師と仲良くなってしまう。
ついつい口紅の話を書きたがる。←
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目玉焼き - 妊娠ネタとか大好きです…！がんばってください、陰ながら応援してます(*' ')*, ,) (2019年8月25日 10時) (
レス) id: f2f16cb7e0 (このIDを非表示/違反報告)
暁 - はわ…解剖医主も好きだし守銭奴主も…みんな好きです…、守銭奴主煙草吸ってるとか反則でしょう。尊死にました、これからも頑張ってください！応援しています。 (2019年7月26日 14時) (レス) id: 89b85d5207 (このIDを非表示/違反報告)
おトク(プロフ) - わしも想像妊娠ネタが刺さった。 (2019年6月21日 10時) (レス) id: 8135fdc69e (このIDを非表示/違反報告)
ドクモ(プロフ) - 想像妊娠ネタがすごく性癖を刺さった、是非ひとりずつの小説化にして欲しいです (2019年5月29日 11時) (レス) id: 763783cfb5 (このIDを非表示/違反報告)
グレイング(プロフ) - 楽しませてもらっています、頑張って下さい！ (2019年4月8日 23時) (レス) id: 5a76a9ad2f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆりと | 作成日時：2019年3月26日 2時
