下らない話。 (ページ15)

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荼毘の彼氏の話ページ15

死柄木サイド

荼毘はなんだっけ、そう、Aとかいう若手ヒーローに熱を注いでいる。
テレビでヒーロー番付に比較的下の方だったが、ホークスとかと話題になって奴だ。(ホークスと別に仲良しってわけでもなさそうだった)

「Aのそれ美味しいのか？」
『ああ、まあ、美味しいよ。飲む？』
「飲む。」

なんでさらっとここ(黒霧のバー)で一緒に飲んだんだよ。
つかなに隅っこ二人の世界作ってんの。ここ敵連合のど真ん中のはずなんだけどなあ。
と二人を見ていたら荼毘がこっちに気づいた。

「…Aんこと見てんじゃねえ。」
「見てねえよ！！」

見てた！と嫉妬丸出しの荼毘の頭をぽんぽんと撫でるAとやら。
すると荼毘は嘘みたいに大人しくなってペットのように首元に顔埋めてくっつき始める。
黒霧を見ると困ったように肩をすくめてみせた。
トガを見るとトガでさえ固まっていた。初めて見た。
トゥワイスは若干、いやドン引きしていた。
マグネは、乙女ねえ、なんてわけわからんこと言ってた。怖い。

「…おこった？」
『ん、妬いてる荼毘もかわいいから怒ってない。』

頭撫でながら荼毘の額に軽くキスする。鳥肌たった。
すると電話が鳴った。Aのみたいだった。荼毘との関係バレて位置特定されたらどうすんだよ。

『もしもし、……え、今から、ですか。いや、大丈夫ですけど、いや、今少し恋人と会ってまして…俺にだっていますよ。少し遅くなるかもしれませんが、行きます。はい。』
「……いくの、轟炎司のとこ」

あー、エンデヴァーのサイドキックだったなそういえば。相当給料いいんじゃねえの？

『いくよ。荼毘の嫌いな焦凍のお守り。』
「っ、」

椅子にかけてたコートを着て代金、荼毘のも合わせて多めに置いて。
嫌そうな顔した荼毘に軽く笑った後頭を撫でて今度は唇にキスしていった。

『行ってくる。』
「ん」

最後にまた軽く頭を撫でて今度こそ行ってしまった。
見えなくなるまで忠犬みたいに見送った後の荼毘の顔はありありと寂しいと書いてあった。

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あれです、荼毘さんがひたすら不安がる話にしたい